軍事

2017/12/29

スイス軍の2018年組織改編

http://route-125.cocolog-nifty.com/blog/2015/02/post-f4f9.html
(関連エントリー「スイス軍の将官の人数」)

3年近く前にも取り上げたけど、スイス軍についてですね。2018年1月に大規模な組織改編が行われる様です。一言で言えば、元々スイスは内陸国だから海軍は無いですが、要するに統合軍方式となる様です。今年1月1日にフィリップ・リボード軍団長(建前上はスイス軍の平時における最高階級は大佐で、正確には軍団長たる大佐だが、実質的には中将である)が国軍参謀総長に就任したばかりなのが、新たに国軍司令官のポストが創設されて、誰が就任するかはスイス軍の公式HPではまだアナウンスされていない様だけど、参謀総長はポストは残るものの師団長(実質的に少将である)ポストに降格となり、作戦司令部、訓練司令部、兵站支援司令部、軍物流司令部がその参謀本部の直属機関、陸軍・空軍は作戦司令部の下部組織となり、各軍司令官は軍団長から師団長ポストに降格、陸軍は軍管区(4つあり、司令官は師団長ポスト)と旅団(旅団長は准将に相当する旅団長ポスト)の内、旅団が作戦司令部の直属部隊となるらしいです。

作戦司令官は空軍司令官だったアイド・カルロ・シェレンベルグ軍団長が、訓練司令官はダニエル・バウムガルトナー軍団長が就任するらしく、軍団長(中将)が3人なのは変わらない様です。師団長(少将)はHPで確認できた限りは8人で、陸軍司令官は旅団長だったけど、まあ来年早々に組織改編に合わせて師団長になるのでしょう。でも、連邦国防省勤務の将官もいるだろうし、現国防相は右派・保守政党のスイス国民党出身者(大統領は1年交代制だけど、女性で中道政党のスイスキリスト教民主党出身、ちなみにスイスには自由民主党もあるけど、我が国日本の同名の政党と同じく中道右派政党である。えっ?日本の自民党は世界基準では中道左派だろ?バカ言っちゃいけないよ。55年体制時の宏池会は確かにそうだったかもしれないけど、今の自民も中道左派ならば私なんか左翼ですよ)らしいけど、もう少しいるかもしれない?

スイスは平和国家という事になっているけど、その実民兵が有事に備えていて、徴兵制もあって、銃の所持も認められてそれを用いた自殺率も高い等防衛に向けた努力及びその弊害もある様ですが、置かれている状況は違えど、日本もこれからはそうしたスイスの国防体制を良い意味で参考にしたいですね。そう言えば陸上総隊も来年3月に創設予定で、中央即応集団廃止にしても将が1人、将補が3人増えてしまう様ですが、方面隊か師団どちらかは廃止にして、指揮階梯を陸上総隊-方面隊(総監は少将相当の将補に格下げ)または師団-旅団(旅団長は新たに創設する准将で)-大隊にすべきだったのではですが・・・・・・・・・・

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2017/11/26

もし中華民国国軍(台湾軍)に准将階級があったら

参謀総長は、李喜明海軍上将が舌禍事件で白紙かと思いきや、邱國正陸軍上将が陸軍司令から短期間の横滑りし、彼から譲られる形で就任したらしいですが、もし准将階級がある場合は各軍種等ごとに以下のポストに充てられるべきでしょう。

陸軍・・・60人程度

司令部部長または副部長(中国語では處長と呼称される)
軍官学校副校長、同教育長
軍(中国語では軍団)参謀長、同政治作戦(以降政戦と表記)副主任
装甲及び機械化歩兵旅団長(兵科により旅団長は階級が異なり、これら以外の兵科の場合は大佐相当の上校が旅団長)
砲兵指揮官、地区指揮部副指揮官(いずれも少将でも良いかも?)
地区指揮部政戦主任
防衛指揮部参謀長、同政戦主任
航空作戦指揮部参謀長、同政戦主任
航空旅団長
教育訓練準則発展指揮部参謀長、同政戦主任
各兵科指揮部副指揮官
後勤指揮部地区支援指揮官等

海軍・・・30人程度

司令部部長または副部長
司令部副督察長
造船発展中心副指揮官
通信系統副指揮官
大気局局長
軍官学校教育長(副校長もか)
海軍艦隊参謀長、同副政戦主任
副艦隊長
陸戦隊(米軍の海兵隊に相当)参謀長、同政戦副主任
陸戦隊旅団長
教育訓練準則発展参謀長、同政戦主任
保修指揮部副指揮官

空軍・・・35人程度

司令部部長または副部長
作戦指揮部参謀長、同政戦主任
直属連隊長または副連隊長
防空飛弾指揮部参謀長、同政戦主任
保修指揮部及び松山基地副指揮官
航空技術学院副校長、同教育長・政戦主任
軍官学校副校長、同教育長
戦術副連隊長

国防部・・・少なくとも45人以上か


国防部各司(局に相当か)直属設置處長(部長相当か)
政治作戦局部長または副部長
軍備局部長または副部長
直属医療機関副院長
参謀本部部長または副部長
憲兵副参謀長
憲兵政戦主任、同副督察長・部長
憲兵地区指揮官または副指揮官
憲兵訓練中心主任


以前は台湾将軍という中国語のサイトがあったのですが、今はパスワード制になって見れなくなってしまった。それでも調べられればもっと正確な数字分かっただろうし、実際もう少しいそうですが、台湾軍の将官は(二級)上将8人、中将54人(来年元旦付けでの昇進者も含む)で、全将官は300人弱程度ですが、史実は上校ポストなのもいくつか含むので少将80~90人、准将170~180人ぐらいになると思われます。2000年に民進党が初の与党になった時は実際上将の一・二級分離を止めて代わりに准将を創設する話もあったらしいですが、日本の自衛隊同様自然消滅となってしまった様で?台湾軍の場合は国共内戦時に中独合作で、ドイツから軍事顧問も招いて提携していた縁で階級も旧ドイツ軍風にしたのが、第二次世界大戦後は軍服と階級章は米軍風にしたのが、階級はそのままにしたのだから独特になっているのですが、2016年に政権奪回を果たしてももう再検討する気もないのですかね?

モンゴル軍は非共産化されて、将官階級がソ連式(少~上大)から英米式(准~大)になった(但し、過去エントリーで言及した通り、戦後のドイツ連邦軍と違い、人民共和国時代の将官達は★を1つ増やした階級章をつけた軍服を着用する事を許されている。例えば人民共和国時代に少将だった人は現在も准将に格下げになったわけではないのである)し、ウクライナ軍は実際最近准将階級が創設された(ただし、例えば陸軍旅団長の階級は大佐であり、中将以上は台湾軍より少ない)らしいですが、そうなると上校ポストも一部准将ポストにする必要が生じる以外にも一級上将達の扱いが難しいから、それなら変えない方が・・・・・・という事になったかと思われますが、前にも言った通り蒋介石のみ昇進した特級上将は★★★★★★の民国元帥、一級上将は★★★★★の各軍元帥または元帥上将(旧帝国陸海軍にも元帥大将階級があったが、元帥格の上将という意味)とし、少将~上将は★を1つずつ増やす方が他国軍との整合性が取れて良いと思います。まあ、台湾(中華民国)と正式な国交を結んでいる国は少ないですが・・・・・・・・・まあフランス軍なんかもっと星多いし、イギリス軍も米軍とかとはスタイル違う。南米各国軍も准将階級ない国全然珍しくない(あってもアルゼンチン軍みたいに将官ポストに空きが無くて昇進できない大佐に充てられる名誉階級だったりする)し、ボリビア軍も少~大将の階級章はそれぞれ★、★★、★★★ですが、将官ポスト自体、同じ事を自衛隊でやったら発狂される事間違いなしだろうなぐらい近年削減した様なので、実現したとしてもまだ当分先、今の総統の次か次の次の代あたりになるでしょうね。

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2017/11/19

ドイツ連邦軍の階級と陸軍軍服その14

2か月ぶりのこのシリーズだけど、もう一度ドイツ連邦軍の現役中将及び少将の平均年齢及び人数を調べてみました。

今年11月中旬時点で、中将は26人で平均年齢60.04歳、少将は不明が1人いて、推定を2人含みますが、48人いて、不明者を除いた47人の平均年齢は58.02歳です。やっぱ高いですね。自衛隊とかと比べると。しかも、連邦軍は将官の定年、2009年頃に60歳から62歳に延長されたらしいですが、62歳の誕生日を過ぎても延長になっている面々が中将が6人、少将が7人で計13人もいます。これでは余計高くなるのも当然というものでしょう。

https://m.bundesregierung.de/Content/Infomaterial/BMVg/Das_Bundesverteidigungsministerium_stellt_sich_vor.pdf;jsessionid=560DC0F695D08CE4EFCB9DF4BB7E9528.s1t1?__blob=publicationFile&v=6

当然彼らの中には国防省勤務者も何人かいて、これは最新版ではない(2016年時点での)ですが、国防省の組織についてのページです。国防省勤務の中将は5人いて、abteilungsleiter~の肩書が明記されていて、文官もいるけど、ドイツ語で局長という意味らしい。国防省勤務の高級将校は局長が中将、部長が少将または准将、課長が大佐ポストとなっている様ですが、このページを見ると制服組部長は准将の方が多い様です。

国防省でのポストは残っていても、米軍なら統合参謀本部、自衛隊なら統合幕僚監部に相当する様な組織は今のドイツ連邦軍にはない?かっては全軍指揮幕僚監部が存在して、それがその統合参謀本部に相当したと思われますが、指揮効率化等を図ったのか2012年の組織再編で陸空軍指揮司令部や海軍艦隊司令部(海軍副総監が新たに設立された海軍副司令官及び艦隊司令官を兼ねる様になっている)等共々廃止されてしまった様です。東西冷戦は過去の事、過剰な将官ポストは無駄遣いになるだけだし、要らないポストを削るのは良いですが、全軍指揮幕僚監部は残しても良かった様な気はします。

その代わり、将官の定年を延長したわけでもないのだろうし、ならばでもないのだろうけど、陸海空各総監も以前にも話した通り基本いきなり少将からなるわけではない様だし、大将ポストに格上げしても良い様な気も(救護業務軍副総監及びサイバー及び情報副総監は中将ポストに)しますが、そうはしないのは兵力の大半をNATOに出している(事実上首相にも国防相にも指揮権はないが、実際これも前に話した通り連邦軍総監以外にもそのNATOで大将ポストに充てられている人も若干名いて、大将が1人しかいなかった時期はごくほんの一時期に過ぎない)のもあるのでしょう。

来年定年を迎える面々は中将は6人、少将は2人いますが、その1人のカール・ミュルナー空軍総監は就任したのが2012年4月25日で、生年月日が1956年2月18日、62歳の誕生日を迎える日まで留任してやっと前々任者のクラウス=ペーター・スティーグリッツ氏の5年9か月17日を更新する見込みな様です。最後にミュルナー氏の後任が誰になるかですが、彼以外の現役空軍中将は6人います。少将からの就任例も皆無ではない(連邦軍創立直後はガンで亡くなった前任者の後任として、師団長から陸軍総監に抜擢された例もあった)ですが、かなり高い確率でこの6人から選ばれるでしょう。もう結論言いますが、空軍副総監のアンスガール・ライクス中将が昇格の形で就任すると予想します。何故かと言うと他の5人は定年間際または退役延長中か横滑りの例がない戦略基盤軍またはサイバー及び情報総監に就いているからです。まあサイバー及び情報総監は新設されたばかりのポストなので当然と言えば当然なのですが、ライクス中将は1959年5月生まれなので、ホントに来年2月に空軍総監に就任したとしても、2021年、あと3年強はやれます。戦略基盤軍総監であるマルチン・シェレイエス空軍中将も同じく1959年生まれで、中将に昇進したのも54歳だった2013年と比較的早かったのですが、2021年の定年までそのまま留任か、マンフレート・ネルソン海軍大将の後任でNATO変革連合軍副司令官に就任か、局長として国防省に異動かのいずれかになるでしょう。まあ大将または陸海空各総監は定年62歳でも良いだろうけど、それ以外の将官は60歳で丁度良いと思います。もっとも、ドイツも日本同様年金問題がある様で、69歳まで受給開始年齢を引き上げるべきな意見もある様ですが・・・・・・・・・・・

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2017/09/10

ドイツ連邦軍の階級と陸軍軍服その13

http://www.alamy.com/stock-photo-l-r-adolf-heusinger-defence-minister-theodor-blank-and-alfred-speidel-56183218.html?pv=1&stamp=2&imageid=740124CE-DFFC-4F6E-BFE5-1CDC9B506314&p=173981&n=0&orientation=0&pn=1&searchtype=0&IsFromSearch=1&srch=foo%3dbar%26st%3d0%26pn%3d1%26ps%3d100%26sortby%3d2%26resultview%3dsortbyPopular%26npgs%3d0%26qt%3dadolf%2520heusinger%26qt_raw%3dadolf%2520heusinger%26lic%3d3%26mr%3d0%26pr%3d0%26ot%3d0%26creative%3d%26ag%3d0%26hc%3d0%26pc%3d%26blackwhite%3d%26cutout%3d%26tbar%3d1%26et%3d0x000000000000000000000%26vp%3d0%26loc%3d0%26imgt%3d0%26dtfr%3d%26dtto%3d%26size%3d0xFF%26archive%3d1%26groupid%3d%26pseudoid%3d%26a%3d%26cdid%3d%26cdsrt%3d%26name%3d%26qn%3d%26apalib%3d0%26apalic%3d%26lightbox%3d%26gname%3d%26gtype%3d%26xstx%3d0%26simid%3d%26saveQry%3d%26editorial%3d1%26nu%3d%26t%3d%26edoptin%3d%26customgeoip%3d%26cap%3d1%26cbstore%3d1%26vd%3d0%26lb%3d%26fi%3d2%26edrf%3d

これは1955年11月、ドイツ連邦軍創設直後に国防相と共に映っているアドルフ・ホイジンガー、ハンス・シュパイデル各陸軍大将の画像が載っているページですが、左右4つずつ付いているダブルボタンの背広が特徴的な軍服です。スラックスとも同色だった様です。

https://www.freundeskreis-pzaufklbtl2.de/11-ehemtreffen-2018/

それが、これは陸軍の某装甲兵大隊のHPで、スライドショー形式だけど、1枚目の画像ですね。師団長ながらもまだ1958年10月当時准将だったアルフレート・ツェルベル元陸軍総監がヘルメット被った下士官と思われる軍人と敬礼しあった姿が見られますが、既にこの頃から「灰色基調だが、上下異色」の軍服となっていたのを改めてハッキリ確認しました。

ですが、その一方で背広が短く、スラックスとも同色な軍服を着ている軍人も2・3枚目等で見られますが、現在も見られる1枚目等での軍服が、通常勤務用の第1種軍服で、この背広が短い等が特徴のそれは野外活動用の第2種軍服だったのでしょうか。後者は最近見かけない様な気がしますが、21枚目の画像、1963年に制帽被った少将の将軍らが閲兵したのを見る限りではこの頃には既に廃止されてしまったのか。

過去エントリーでも話した通り、陸軍軍服は5つぐらい濃さの違う背広があって、18枚目の画像でも実際色の濃さが異なる背広きている人もいる。一番濃いものはスラックスともそれほど色が違わないほどな様ですが、11枚目の画像を見る限りでは、かってはスラックスも薄い灰色のもあったのか?写真の写り具合とかもあるのでしょうが・・・・・・・・・23枚目の画像では、濃紺のベレー帽を被り、濃灰色の野戦服(?)を着ている軍人らの姿が見られますが、カッコいいですね。普通に。


ところで、今年4月に陸軍・海軍・空軍・救護業務・戦略基盤に加えてサイバー及び情報空間監部が創設されてこれで連邦軍は五大監部から六大監部となったらしい。救護業務軍同様副総監は少将(他軍種は副総監も中将)らしいけど、中将の人数自体は25人と変わらない様です。

少将は49人(実際は48人)、准将は128人のポストがあるから連邦軍全体の将官人数は200人強かと思われますが、少将の平均年齢は誕生日とか全く無視した場合生年不明の3人を除いた平均年齢は今年8月末時点で約59.5歳と相変わらず高いです。自衛隊の将(中将相当)よりも高そうですが、2009年以降連邦軍の定年は将官が一律62歳、大佐は給料ランクにより異なり、高い方が59歳、低い方が58歳だからまあ当然だと言えるでしょう。少将48人の内、今年定年を迎える面々が7人もいて、延長して定年超過状態の人も1人います。

最年少が今年51歳のカルステン・スタウイヅキ海軍少将で、名前からしてポーランド系かと思われますが、参謀畑等を歩んで、2013年にミュルヴィク海軍アカデミーの校長に就任、この校長は准将ポストだから、この時に将官になったかと思われますが、現在は連邦軍指揮幕僚大学校の校長を務めているらしい。歴代校長はウルリッヒ・デメジエール、ユルゲン・ベンネッケ、ディーター・ヴェラースホフ各氏等最終的に大将にまでなった人も何人もいるので、彼も果たして・・・・・・であります。

と言うかまた、今年7月にはいくつか将官人事の異動も見られた様ですが、その中で特に目を引いたのは欧州連合軍参謀長を定年から1年延長後退任したヴェルナー・フリエルス陸軍大将の後任としてまた連邦軍陸軍からマルクス・クネイプ前連邦軍副総監が就任した事でしたね。クネイプ陸軍大将は1956年5月生まれなので、定年まであと1年もないですが、まあやはり1年延長するのでしょう。

定年延長と言えば、連邦軍総監も2年延長がデフォとなりつつある様ですが、フォルカー・ヴィーカー陸軍大将も来年3月(誕生月)まで延長される様である。もう15年間も陸軍出身者が連邦軍総監務めているので、さすがに次は海軍か空軍出身者が就任するでしょう。特に海軍出身の連邦軍総監は1991年以来もう4半世紀も出ていませんが、ホイジンガー氏を除いた14人の歴代連邦軍総監の前職を見ると、一番多いのが軍団長の4人で、その次がNATO勤務と各軍総監の3人です。兵力をNATOに出していて、首相や国防相には事実上指揮権はないドイツらしい事情がこうした人事にも表れているとも言えるのでしょうが、現在は軍団級部隊は第1ドイツ=オランダ軍団しかない(陸軍総監が司令官、同副総監が副司令官を兼ねる陸軍司令部もそうか?かって2012年までに存在した陸軍指揮司令部が軍団に代わる軍級司令部として新設されたが、指揮司令官からの連邦軍総監就任者はとうとう登場しなかった。)のでそういう意味ではNATO勤務の中将が一番可能性が高いと言えますが、3人とも陸軍出身者で、内2人は定年延長または今年7月に中将になったばかりなので、可能性は高くないでしょう。

では国防省勤務者はどうか?近年2人続けて国防部部長級から就任者が出ていたのですが、彼らも5人中4人は今年7月に就任したばかりまたは来年定年を迎える面々で、残ったのが最年少中将(1961年10月生まれだから55歳)のベネディクト・ジマー中将なのですが、彼も陸軍出身者です。

いい加減次は海軍か空軍出身者になるかもですが、そうなるとヨアキム・ルーヒー海軍中将(連邦軍副総監)、マルチン・シェレイス空軍中将(戦略基盤軍総監)のどちらかになりそうです。どちらも定年で退任するとしても1959年生まれですから3年は出来ます。64歳まで延長なら5年です。ライナー・ブリンクマン海軍中将(海軍副総監)もまだ定年まで3年残っていますが、各軍副総監からいきなり連邦軍総監への就任は無いでしょう。それならば、海軍総監のアンドレアス・クラウス海軍中将が来年の10月で定年を迎えるので海軍総監への昇格の方がよっぽど可能性としては高いでしょう。ただ、これも以前言及したけど、連邦軍の海軍大将達って総じて短命なんですよね・・・・・・・・・現役除いて4人しか出ていないけど、平均して70歳も生きてないです。もっとも長生きしたギュンター・ルター大将でさえ、享年74歳でした。そういう意味では変革連合軍副司令官であるマンフレート・ネルソン大将も心配ではあります。と言うかまた、ドイツ連邦軍は全体的に定年高いですね。大将・中将は今のままで良いだろうけど、少将・准将は60歳、大佐は55歳定年で丁度良いでしょう。メルケル首相も4選確実な様で、ある人のブログを見たら、中東系移民とかによる強姦事件が多発していて、しかも悪行に見合う社会的制裁も十分に下されない事も珍しくないらしいですが、ホントにこの先ドイツ大丈夫なのか?移民問題とかいい加減何とかしないとホント欧州取り返しつかなくなるよ、政治家先生達も歴史に汚名を残しかねないよだけど、今後中東系の将軍も出てきてしまうのかもしれないですね。連邦軍においても。

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2017/09/02

党大会日程も決まり、人民解放軍高級将領も大幅入れ替えか

https://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20170901-00000096-jij-cn

中国軍、「習派」を大挙登用=副主席増員か

9/1(金) 16:38配信    

    

 【北京時事】中国軍で、習近平国家主席(中央軍事委員会主席)に近い人材を次々と起用する上層部人事が進んでいる。

 習氏は、軍を完全掌握し、2期目の最高指導部人事を決める10月の共産党大会に向けて有利な情勢づくりを急いでいる。

 1日付の香港紙・星島日報は、軍の最高機関、中央軍事委員会について、現在2人の副主席が4人に増える見通しだと報じた。副主席の増員は、担当の細分化により1人当たりの権限を減らし、習氏の権威を高める狙いがある。

 現職の副主席のうち、制服組トップの范長竜氏は近く退任し、軍改革担当の許其亮氏は留任する。新たに、張又侠・中央軍事委装備発展部長、魏鳳和・ロケット軍司令官、李作成・連合参謀部参謀長が就任することが有力となっている。張、魏、李3氏は、いずれも習氏の評価が高い。特に李氏は習指導部でスピード出世し、8月に陸軍司令官から昇進したばかりだ。

 また、中国メディアは1日、李氏の後任の陸軍司令官に韓衛国・前中部戦区司令官が就任したことを伝えた。空軍もネットを通じて、空軍司令官に丁来杭・前北部戦区空軍司令官が昇進したと明らかにした。韓、丁両氏は、習氏と同様に福建省で勤務した経験があり、親しいとされている。 

http://route-125.cocolog-nifty.com/blog/2017/07/post-99ca.html
(関連過去エントリー「人民解放軍創設90周年×習近平終身皇帝への道」)

5年に1度、西暦1の位で2と7の年に開催される中国共産党党大会の日程は、すでに引退した長老達も参加する北載河会議の進捗で左右されるらしいです。前回(十八次、2012年)は思ったよりも長引いたから、党大会開催も11月にずれ込んだけど、今回は既に高齢な江沢民は参加せず、3日で終わったから10月中旬(18日から)の開催になった様です。

で、以前この過去エントリーで、共産党(及び国家)中央軍事委員会の副主席及び委員の次期メンバーについても拙い予想をしましたが、韓衛国が今度は連合参謀長に就任した李作成の後任としての陸軍司令員ですか。残念ながら私のそんな予想は既にいくつか外れてしまった様ですが、胡錦涛派だった前任参謀長の房峰輝はどうなったの?と思いきや、副主席になると予想した張陽(彼も胡錦涛派と報道されていたが・・・・)共々失脚してしまった様ですね。規律違反が理由との事だけど、まあ勿論そんなの信用できないよね。

でも、韓もだけど、もっと意外だったのが新任空軍司令員の丁来杭でしたね。中将ポストである軍区(2016年以降は戦区)空軍司令員からの抜擢例は過去にも1992年の曹双明とか前例が無かったわけではなかった様ですが、丁は既に2013年7月に中将となっている(前にも何度も言った通り、上将への昇進条件は中将服役4年以上かつその内軍区または戦区司令員または政治委員経験2年以上だが、中将服役3年で昇進した例は今までもいくつかある)から、来年7月末に開催されるであろう上将(大将)昇進式で昇進となるのでしょう。副主席は4人に増員されるらしく、范長龍の退任及び同じく胡錦涛派である許其亮の留任は予想通りだとして、他の2人は委員からの昇格です。しかし、他の委員は皆68歳以上(2002年より、党大会で68歳以上を迎える党幹部は引退しなさいな不文律がある)なので、十八次の委員が皆いなくなってしまう。既に上将に昇進している韓は党中央委員会での選出は確定でしょうが、丁と沈金龍(海軍司令員)も中将のまま委員に選出、委員の定員は十六次(2002~07年)以降は8人で定着しているからあと5人空きが出てくるのですが、まあやはり習寄りの人達ばかりが選出されるのでしょう。

先日目にした、某地上波でのニュースでは習近平は2期10年から4期20年への延長を目指しているとか少し耳にしましたが、まあ既に「核心」認定もされた様だし、1982年以来となる党主席を復活させ、総書記は1982年以前の中央書記処総書記に相当する権限な役職に降格、総書記と国家主席は胡錦涛派で最有力後継者とされている胡春華に譲り、胡には党副主席にも就かせるが、党主席及び共産党・国家中央軍事委員会主席は終身維持し続けるつもりなのでしょう。いずれにせよ、党大会まであと1か月半ありますが、まだまだ予想外な出来事がいくつも起こるかと思われます。

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2017/08/20

韓国軍制服組新ナンバー1は23年ぶりの空軍出身者

https://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20170820-00000024-yonh-kr

文大統領 軍制服組トップの就任式に出席=現職大統領で初

8/20(日) 15:04配信    

    

聯合ニュース

【ソウル聯合ニュース】韓国の文在寅(ムン・ジェイン)大統領は20日、韓国軍制服組トップの鄭景斗(チョン・ギョンドゥ)合同参謀本部議長の就任式に出席した。現職大統領が合同参謀本部議長の就任式に出席するのは初めて。

 文大統領は式で、「強い軍をつくるための国防改革は、これ以上遅らせることのできない国民の命令」と述べ、軍の統帥権者として改革を強力に進める意向を示した。

 北朝鮮の核・ミサイルへの対応については、「対応戦力と自主国防能力を強化するために大統領として行使できる責任と権限を全て用いる」と表明。北朝鮮に対する「3軸体系」を早期に構築することや、米軍から韓国軍に有事作戦統制権を移管することについて「支援を惜しまない」と明言した。3軸体系は北朝鮮にミサイル発射の兆しがあれば先にこれを破壊する兵器「キルチェーン」、発射されたミサイルを迎撃する「韓国型ミサイル防衛(KAMD)」、北朝鮮が攻撃してきた場合に指導部などに報復攻撃を行う「大量反撃報復(KMPR)」の三つを指す。

折角の休日でしたが、これといったブログネタがない(厳密にはあるにはあるが・・・・・)ので今回はこれで。

マクロン大統領は早くも不支持率が支持率を上回って、国防費を巡って辞任した統合参謀総長の後任は引き続いて陸軍出身者(それも中将に昇進したばかり)でしたが、韓国の場合は文在寅大統領はいまだ支持率61%、しかし外交も蝙蝠外交と揶揄されているし、日本叩き以外で何か成果残したの?でありますが・・・・・・・・所謂日帝統治時代や軍艦島、慰安婦など被害者コスプレにますます血道をあげているのも、日本でもGHQとか被害者コスプレしている人達がますます出てきている要因の一つにおそらくなっている。そんなやってもいない事、またはそんな悪くない事まで悪いと何年も言われ続けていたら、猶更自分達も何がいけなかったのかまで考える事なんかしないで、自分達が最悪存在自体認めたくない連中だけのせいにして思考停止した方が楽だものね。明治維新も成功させて、アジアで早く近代化を実現した日本人、日露戦争の勝利の意味を勘違いし続けたままアメリカと喧嘩してしまったのは大きな失敗の一つだったけど、そんな日本人があっという間に骨抜きにされるほど阿保でノータリンなのかよですが。

まあGHQについては何度もこのブログでも言っている通り、そういうウォーギルトインフォメーションプログラムとか洗脳政策があったのは自分も事実だと思うし、「日教組はガン」発言もまあ間違ってはいなかった。その悪弊も未だ残存している。しかし、ソ連という新たな仮想敵国と対峙する事になったあの冷戦下、ましてや日本は北海道を欲しがっていたソ連に近かったし、アメリカからすれば占領国と被占領者を都合の良い様に改造しようとしたのは猶更当然の権利でしょ。古今東西、外国の占領者(統治者)が現地の被占領者(被統治者)の恨みを全く買わない様配慮しながら政策進めた例なんてあったんですか?果たして。歴史なんてそんなものじゃないの?良いか悪いかなんてまた別の話じゃないの?

http://vergil.hateblo.jp/entry/2016/09/22/145229

そういうGHQ極悪論を主張している人達は余計面白くないであろう事を何度も口酸っぱく言っている私もGHQに洗脳されている愚民なのですかね?でも拘泥しすぎなんですよ。自分達が嫌っている筈の連中とも重なり合うものがあるメンタリティも垣間見られるみたいで・・・・・・・・・・彼らの望む通りの事を実際やって日本がもっと良くなるどころかまた別の悪弊が生じて、今度はそのツケを払う羽目になりそうな気がしてならないのだもの。朝鮮統治は、経済・教育・衛生環境悉く目覚ましい発展を遂げて、人口も平均寿命も大幅に伸びた等他列強の植民地統治とは性質を異にしていた。そのGHQの日本統治とかとは違って、どちらかと言えばそのなるべく現地被占領者にも一定の配慮はした数少ない例だったのではですが、一方で東南アジアを大東亜戦争で「解放」(彼らにとっては1943年5月の御前会議で方針とされた「帝国領土」と同意語らしいから、全く大した解釈力をお持ちだよ!!そういう主張する皆さんは!!ですが)したのもそうだけど、別に現地人の為にやったわけではなく、日本の国益の為にやった事だ。ましてやあの当時朝鮮も日本の一部だったから自国を発展させるのは猶更当然である。あくまでジャパンファーストだ。感謝しろとまで言うのは思い上がりながらも、少なくともいつまでも恨まれる筋合いなんかないよだけど、あくまでそれは日本人の言い分だよね。彼ら韓国人は日本がどういう政策をしたかよりも、そもそも36年間でも国を奪った事が大問題で、耐え難い屈辱だと思っているみたいなのでやっぱ分かり合えないのですかね?この先も。

http://blog.goo.ne.jp/pontaka_001/e/a69a1c7cdedaba4542967c9c8a7f049a

このブログでもそんな朝鮮統治についての日韓両国民のすれ違いについて色々議論されていたみたいですが、このブログではそういう嫌韓ネタとか積極的に取り上げるつもりはないんで、そろそろ引用記事についての話をします。

自衛隊では統合幕僚長に相当する、今回の新任合同参謀本部議長は23年ぶりの空軍出身者らしい。イチロー選手がシーズン200本安打の大記録を打ち立てて大ブレイクした頃ですね。韓国では国防改革2020や同307計画を進めていて、陸軍は師団の削減等編成のコンパクト化を図る一方、海軍や空軍は新規部隊の創設や既存部隊の昇格を進めているらしい。

全体的には、兵力を2020年までに50万人(2012年時点で65万人)にまで削減しながら、女性士官・副士官の比率アップも目指していて、どこかの国でも聞いた様な目的な様な気もしないでもないけど、合同参謀本部も、米軍の統合参謀本部議長も世界各地域で活動している統合軍への指揮権はなくて、大統領とか文民高官への軍事的アドバイザーみたいな役割らしいけど、国防改革307計画によれば合同軍司令官の権限も付与して、しかも人事権までも握らせる様にするつもりらしいです。盧泰愚政権時代にも似た様な構想あったらしいけど、批判意見もあるみたいですね。

ただ、こうした国防計画は李明博政権時代に提唱されたもので、明日から米軍との合同演習を実施する予定らしいですが、革新系の文氏が大統領就任して、これからどう影響していくのですかね。合同参謀本部議長は近年までは殆ど陸軍出身者が占めていたのが、朴槿恵政権から他のいくつかの主要国みたいに陸海空三軍で持ち回る様になったかと思われますが、この権限強化も早速実行されるのですかね?この人が公約で掲げた通りの事をこれからの5年間で出来るとは正直思えず、特に外交では早くも行き詰まりを見せている気もしますが、下手すればマジでクーデターの火種にもなりそうですね。脱北者も韓国では差別を受けていて、「これならまだ北朝鮮の方がマシだった。」と嘆いている人もいるらしいですが、今後の政権運営次第では文氏が無事5年間務まるか(トランプ大統領の方がもっとヤバそうですが)どころか、韓国という国自体どうなるかも分からない様なですが・・・・・・・・・・そう言えばまた、この記事見て同じ米軍のそれをモデルにしても、今度は陸上は紫のそれにするらしい自衛隊の制服って韓国軍の軍服より全然ダサいよねとも改めて思って、現在の日本国憲法では憲法学上の通説では自衛隊は違憲らしいけど、今の安倍政権には憲法改正やらせたくないんですよね・・・・・・・・いや、それ自体は必要だとは思いますが、立憲主義自体理解しているのかどうかも疑わしいし、期限も設ける様な軽々しい問題じゃないし。茨城県知事選挙間近という事で、小泉次男も今度は牛久市に来たらしいけど、それでも現実安倍総理以上に特に外交で諸外国と立ち回れそうな人居なさそうだし、今までみたいに変に情けとかかけないで(河野新外務大臣も今の所マトモそうで取りあえずは一安心)この文氏に振り回されない様に立ち回って、不測の事態にも良く備えてほしいです。

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2017/07/09

新年度に就任したスペイン軍の新参謀総長達

https://politica.elpais.com/politica/2017/05/01/actualidad/1493636085_558554.html

El nuevo jefe del Ejército de Tierra se recupera de un infarto

El general Varela ha sido intervenido en el Hospital Clínico de Valladolid

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El general Francisco javier Varela Salas, a la derecha, en su toma de posesión como jefe del Ejército de Tierra.

El nuevo jefe del Estado Mayor del Ejército de Tierra, el general Francisco Javier Varela Salas, se recupera de un infarto en el hospital Clínico Universitario de Valladolid, donde ha sido ingresado, según ha confirmado un portavoz del Ejército de Tierra. El general sufrió un ataque al corazón el pasado sábado en Palencia y fue trasladado a Valladolid, donde fue intervenido ayer y se le practicó un cateterismo. Su evolución es favorable y su familia ha pedido que se respete su intimidad y se le deje descansar, según el mismo portavoz.

Francisco Javier Varela, nacido en Puertollano (Ciudad Real), de 64 años, fue nombrado nuevo jefe del Estado Mayor del Ejército de Tierra el pasado 31 de marzo, junto a los jefes de la Armada y el Ejército del Aire, a propuesta de la ministra de Defensa, María Dolores de Cospedal, y tomó posesión de su cargo, en sustitución del general Jaime Domínguez Buj, el 3 de abril.

Desde febrero de 2016 estaba al frente del Cuartel General de Alta Disponibilidad del Ejército, con base en Bétera (Valencia). Anteriormente estuvo al mando de la Fuerza Terrestre, de las Fuerzas Ligeras y de la Brigada Alfonso XIII de la Legión. Entre otras misiones internacionales ha participado en las operaciones en la antigua Yugoslavia (1992), Kosovo (1999) y Afganistán (2008).

これスペイン語のページですが、今年度から陸軍参謀総長に就任したフランシスコ・ハイバー・ヴェレイラ・サラス陸軍大将についてのニュースです。

スペイン軍はフランコ独裁政権期には各軍(陸海空)には参謀総長とは別に大臣がいて、Alto estado mayor、まあ高級参謀と訳すべきなのですが、この高級参謀が各軍の調整役的な役割を担っていたらしい。フランコ死後王政復古&民主化されて、今度はこの高級参謀がJunta de jefes de estado mayor、直訳して評議会参謀長かな?移行期のポストとして改めて新設されて、1984年以降は国防参謀総長に置き換えられて現在に至っているらしい。国防参謀総長はまた、偏りが生じない様に陸海空各軍出身者交代で就任する(他にはイタリア軍とかもそう)らしいですが、スペイン軍には大将に相当する階級が長く存在せず、おそらくNATO加盟後、自衛隊の幕僚長達同様各軍参謀総長達のみ大将待遇とされていたのですが、1997年に創設(陸海空それぞれGeneral de ejercito、Almirante general、General de aireだが、海軍将官階級の場合は准~大将ではなく、少~上級大将と訳した方がしっくり来るかもしれない。なお、アルゼンチン陸軍の大将相当階級が未だにTeniente generalとなっているのはこのスペイン軍の影響であろう)されて、それ以前に民主化以降各参謀総長に在任していた人も後追いで授与されたらしいです。

陸海空、それに国防の各参謀総長(1984年以前は前述通り参謀評議会議長)はフランコ独裁政権期は30年強実施されなかった事もあったけど、民主化以降は原則国会議員総選挙の前後に交代となる傾向がある様です。最近では前年の6月下旬に実施されたのですが、サラス陸軍大将は1952年8月15日(日本では終戦記念日です)生まれだからもうすぐ65歳、自衛隊だったらとっくに定年退官になっていますね。

スペイン軍は大尉になるまでの年数は他国軍とそうは変わらないが、中佐・大佐になるまでの年数がかなり長いのが特徴的です。このサラス陸軍大将にしたって、大尉昇進が1981年だから28-29歳の時でしたが、中佐昇進が1998年で45-46歳、大佐昇進が2005年で52-53歳です。将官(准将)に昇進したのが2009年(56-57歳)で、少将が2011年(58-59歳)、中将が2014年(61-62歳)の時だった。将官昇進後は旅団長、軽戦力集団司令官(2017年に組織改編により地域師団となる)、地上部隊(陸軍部隊の最高司令部)司令官を経て現職に就任したのですが、スペイン軍の中佐以上の定年って何歳なのでしょうね。中佐が53~55歳、大佐が58~60歳、准将・少将が60~63歳、中将が65歳ぐらい?かなり高いのは間違いなく、2016年秋時点で中将は陸軍が11人いるらしいですが、大佐以上の定年の高さが椅子取りゲームの激しさに拍車をかけているのでしょう。(なお、余談ながらロシア連邦軍も近年少将・中将が55→60歳、大将が60→65歳に定年引上げられたらしい。実際は必ずしも定年いっぱいまで務めているわけでもないようですが、旧帝国陸海軍だって平時は殆ど定年前に予備役となっていたし)

大将は各軍参謀総長ポストのみで、中将昇進後まもなく抜擢される例も珍しくない(米軍ではいきなり中将からは統合参謀本部議長、陸空参謀総長、海軍作戦部長、海兵隊司令官にはなれないのとは対照的であるとも言える)らしいですが、アルフォンソ・パルド・デ・サンタヤーナ・イ・コロマ陸軍大将(1998-2003年陸軍参謀総長在任)やマヌエル・リボリオ・ガルシア海軍上級大将(2008-12年海軍参謀総長在任)みたいに67歳まで在任した例もあるみたいです。スペインの国会議員任期は4年らしく、次の総選挙は遅くとも2020年には実施されるのですが、サラス陸軍大将も少なくとも2年は在任する事になるのでしょう。旧ユーゴスラビアやアフガニスタン等実戦経験も豊富な様ですが、組織改編したばかりでもある陸軍のナンバー1として日本同様女性でもある国防相(この人の場合は特に酷いエピソードとかは聞かないが、野田聖子氏同様体外受精経験者でもあり、所属政党が中道右派なのも自民と似ている)ともどの様な連携を取っていくか注目される所です。

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2017/06/25

共産党大会を目前にした武装警察粛清劇起きる

https://news.nifty.com/article/world/worldall/12180-566641/

中国武装警察幹部19人が解任 「習近平主席の一連の粛清人事」と香港紙は報道

記事まとめ

  • 中国国内の治安維持を担当する武装警察部隊の幹部ら19人が6月中旬の1週間で解任
  • 習近平主席はこれまで、周永康氏同様、上海閥に属する軍高官を汚職事件で摘発している
  • 香港紙は「習近平主席が党大会前に、武警中枢部の大掃除に乗り出した」と伝えた

中国武装警察幹部19人が解任「習近平が大掃除に乗り出した」

 

習近平氏の反腐敗運動が続く

 中国国内の治安維持を担当する武装警察部隊の幹部ら19人が6月中旬の1週間で、解任されていたことが明らかになった。これほど多数の幹部がこの短期間で解任・交代するのは、これまで例がない。しかも、北京の武警本部のほか、地方の12省の最高幹部も含まれており、全国にまたがるのも極めて異例。

 汚職摘発のほか、今年秋の中国共産党の第19回党大会を前に、習近平国家主席が軍や政法関係部門での実権掌握を急いでいるとの見方が有力だ。

 中国メディアの「財新網(ネット)」によると、19人は武装警察の政治工作部の程偉副主任のほか、北京や天津、重慶など地方を統括する幹部らで、全国の3分の1に当たる12省の武装警察部隊の幹部が交替。このうち、雲南省など7省では司令官、甘粛省など4省では政治委員、チベット自治区では司令官、政治委員ともに解任されている。

 中国国防省は昨年12月、軍の検察機関が武装警察の司令官を務めた王建平・元軍統合参謀部副参謀長を収賄の疑いで調査していると明らかにした。19人は王氏らとの関係が深かったとされる。

 その王氏自身も武警や警察、司法関係機関を一手に管轄する党政法委員会書記で、巨額の汚職や国家機密漏えいなどの罪で終身刑を受けた周永康・元党政治局常務委員に近い人物として知られており、香港紙「星島日報」は「一連の粛清人事」との見方を伝えている。

 武警は65万人の陣容を抱え人民解放軍の陸軍に次ぐ規模で、ロケットランチャーなど重火器等を配備するなど一大軍事集団で、軍権掌握とも密接な関係がある。

 習近平主席はこれまで、周永康氏同様、上海閥に属する軍高官らを汚職事件で摘発しており、その反腐敗運動の波がいよいよ武警中枢に及んでいるとみられる。

 また、今年3月には中国のファーストレディ、習近平国家主席夫人の彭麗媛氏が公務で移動するための専用車両に爆発物を仕掛けられるという暗殺計画が発覚したが、犯人は武装警察部隊幹部らで、中国人民解放軍の30万人削減など習氏の軍事改革に不満を募らせていたと伝えられる。犯人グループは昨年末まで北京軍区に所属していたが、習氏の軍事改革の一環で武装警察部隊に異動させられ、不満を募らせていたという。

 このため、同紙は「習近平主席が党大会前に、武警中枢部の大掃除に乗り出した」とも伝えている。

まあスターリンの赤軍大粛清とかに比べたらまだ全然可愛いレベルですが、19人が解任って異常ですね。武装警察の最高幹部は、司令員の王宇は上海警備区参謀長、政治委員の朱生嶺は上海警備区政治委員及び上海市共産党委員会書記を務めた事もあった等明らかに習近平の上海閥人脈が反映された人事で、王宇はまた、中将から上将(大将)への昇進条件は中将昇進から4年後かつ内大軍区(2016年以降は戦区)司令員または政治委員を2年以上経験している事が原則ですが、彼の場合は3年で昇進している。

で、その王宇の前に武装警察司令官を務めていたのが、今回失脚した19人の中で最も大物であろう王建平ですが、彼の場合は江沢民政権期に旧軍区の中でも戦力が高く、独立性が強く、かつ反習派の拠点でもあった旧瀋陽軍区の隷下部隊で勤務していた事もあったのも標的にされてしまった決め手となってしまったのでしょう。

武装警察雲南省部隊の司令員は李志剛(少将)というらしく、2015年2月にバレンタインデープレゼント(?)として就任したと思いきや、彼は昨2016年8月に北京市総隊司令員に転じたらしく、後任が誰かまでは分かりませんでした。あと、産経ニュースでは武装警察政治委員等を経て、2014年12月に人民解放軍軍事科学院政治委員に就任した許耀元上将も軍規律検査部門で調査を受けていると報じられていた様ですが、許上将は1952年12月生まれで、人民解放軍上将は定年65歳だから共産党党大会直後に退役予定だったのですが、彼も既に廃止されてしまったらしい、瀋陽軍区隷下だった第二三集団軍に勤務していた事があったらしいですね。兄弟達も何人も軍人となっていて、中でも許鳳元も瀋陽軍区隷下の旅団政治委員等を歴任して、今年の4月に湖南省軍区の副政治委員に就任したばかりらしいですが、彼もその内標的にされそう?

トランプ大統領との首脳会談もシリア空爆されて、外交的に敗北した等の見方がされているけど、そんな屈辱的な出来事もあってか余計権力強化に必死なのでしょうね。今度の秋に党大会開催予定で、党主席(他の社会主義国の書記長に相当するのであろう中央書記処の総書記とは別の役職で、中央書記処総書記は文革前には鄧小平が在任していた)を復活させるとか国家主席の再選制限を撤廃するとか終身的な権力を保持する為に色々考えてもいる様ですが、その前に、北載河会議とかだけでなく7月に例年通り昇進人事がある筈です。上将昇進者は1988年の階級制度復活後は、江沢民が漸く独り立ちした直後の1994年に上将昇進者が最多の19人を記録し、胡錦涛に共産党軍事委員会主席を譲る直前の2004年にも15人が昇進(胡就任直後にさらに2人昇進)と比較的乱発が目立った。

胡錦涛主席時も2006年は10人、2010年は11人出たけど、2005年は前年の反動かゼロで2012年までの8年間で計45人、年平均で4.9人(2004年9月~2012年11月までの期間で)、習就任後は2012年11月~2016年7月までの期間で計23人、年平均で4.9人と殆ど同じペースです。昨年は2人だけで、朱福煕は政治部畑を歩んできた様ですが、もう1人の乙暁光は旧南京軍区空軍司令員を務めた事もあり、やはり習の地盤、上海とも全く無縁ではなさそうです。戦区司令員または政治委員も10人中2人が来年に定年を迎える様ですが、将官を中心とした軍人事もどの様な人事になるのか、武装警察も汚職が蔓延していて、習の強権をもってしても根絶は無理だとも指摘されていますが、これも要注目ですね。

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2017/04/16

中南米各国軍の階級についてその2

その1からだいぶ年数は経ちましたが、中南米各国軍の階級についてその2です。

今回はキューバ軍のそれですね。下士官・兵は兵卒の上に軍曹が一等から三等軍曹、准尉が一等准尉、二等准尉、准尉と分かれていて、准尉の最下級は軍曹みたいに三等とはつかない様です。米軍の場合は准尉は下士官にも士官にも分類されない階級で、等級ももっと多いですが、キューバ軍の場合は上級下士官型な様ですね。士官では尉官・佐官、社会主義国は尉官は4等級に分かれていて、「少尉補、少尉、中尉、大尉」または「少尉、中尉、上級中尉、大尉」と訳し方によって変わります。例えば、スターリンの長男だったヤコフ・ジュガシヴィリや某番組では花京院でもあった平川大輔氏が吹き替えていたヴィクトル・ベレンコは前者なら中尉、後者なら上級中尉で、ソ連軍の場合は少尉または中尉が基本士官学校卒のスタート階級だったらしいですが、キューバ軍は尉官も3階級な様です。

http://vagpress-salvador.blogspot.jp/2011/11/blog-post_3665.html

将官は、陸軍も本来ならば「大将、中将、少将、准将」と訳されるのですが、共産党政権時代のポーランド軍共々ソ連軍等他社会主義国の軍隊との兼ね合いで「上級大将、大将、中将、少将」(それぞれスペイン語で「general de ejercito、generai de cuerpo de ejercito、general de division、general de brigada」)と訳されるべきでしょう。しかし、この上記ブログでもその様に訳されていましたが、実質的な最高階級は大将(general de cuerpo de ejercito)で、それも革命軍相、副革命軍相、参謀総長のみのポストで、引退した人を含んでも6人しかこの階級まで昇った人はいない様です。3つある地域軍の司令官は中将(general de devison、他には内務相、副内務相、各局長等が中将ポスト)で、90年代末の時点では地域軍-(軍団)-師団・・・・が基本的な陸軍の指揮系統な様ですが、軍団長及び師団長が少将ポストなのでしょう。

社会主義国の軍隊はどちらかと言えば階級デフレ傾向が強く、比較的そうでない国の軍隊(例えばソ連軍や朝鮮人民軍)も将官級以上の階級が他国軍より1、2ランク多かったりするのですが、キューバ軍の場合も上級大将以上の階級は中国人民解放軍の中華人民共和国元帥、同大将同様革命第一世代の高級将領限定な様です。

comandante en jefeは直訳すると最高司令官で、国家元帥と訳して差し支えないでしょうが、これは勿論最高指導者だったフィデル・カストロのみが名乗っていた階級です。弟のラウルが上級大将で、引退した兄に代わって最高指導者となっても軍階級はそのままな様ですが、キューバ軍にはこれら以外にも限定階級がある様なのです。それはcomandante le la revolucionで、直訳すると革命司令官ですが、この階級を授与されたのはラミーロ・バルデス・メネンデス、ギレルモ・ガルシア・フェレイアス、フアン・アルメイダ・ボスケの3人です。

http://www.cubagob.cu/otras_info/verde_olivo/los_tres_comandantes_de_la_revolucion.htm

このHPでも彼らトリオについて紹介されていて、ボスケ氏は同時多発テロ8周忌の日でもあった2009年9月11日に82歳で亡くなったらしいですが、肩に掲げてある階級章を見ると、少将と似ていますが、微妙に異なります。将官の場合は★に加え、キューバの国章にもある月桂樹と思われる植物で佐官と区別していますが、彼ら革命司令官の階級章はさらに同じく国章にある樫と思われる植物が見えるのが分かると思います。★自体は、大きさは将官と同じな様で、他国軍なら朝鮮人民軍の次帥に相当すると思われますが、まあ革命軍元帥と訳すのが妥当でしょうね。メネンデス氏は現在も副大統領に相当する、5人いる国家評議会副議長の1人で、共産党第一書記・国家評議会及び閣僚評議会議長(首相に相当)を兼ねているラウル氏より国家、政府、党では下位者でも軍では上位者であるねじれ現象が発生しているとも言えます。しかし、ブレジネフや金一族は自身の軍階級にもこだわったけど、スターリンはソ連邦大元帥を推戴されて、直後のポツダム会談等の際には上衣白色の専用軍服(金日成生誕105周年のパレードでも金正恩の横にそういう軍服来ていた某将領がいて、直接のルーツは1950年代のそれだったのだろうけど、これもソ連軍の影響故だったのであろう)を着た事があっても、結局1947年以降は大元帥と名乗るのを拒否し、軍服来ても元帥の階級章を付ける様になったらしいし、毛沢東も中華人民共和国大元帥の推戴自体拒否して、文革直前には階級制度そのものを廃止したし、マレンコフやフルシチョフも最高首脳となっても軍階級は中将のまま(前者にとって政敵でもあったジダーノフは大将階級で、彼の方が高かった)だった。ラウル氏もその後継者とされているミゲル・ディアス氏もまあ別に気になんかしちゃいないでしょうね。カストロ兄弟って社会主義国の指導者としてはマトモな方・・・・・・かと思いきや、弟の方は、キューバ軍って悪く言えばソ連の走狗(しかも兄は本来共産主義者ではなかったのに)として活動したアンゴラとかそれなりに実戦経験もある様だけど、その進駐軍司令官とかも粛清した「前科」もあって、カリスマ性と、個人崇拝も嫌った、私利私欲に溺れない人徳があった兄と比べてかなり不人気らしいけど。次回あるとすればまた気が向いた時にでも言及します。

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2017/02/19

中国人民解放軍の旅長・軍長ポストの階級と新任海軍司令員について

http://www.360doc.com/content/13/0112/09/8434947_259684977.shtml

http://www.360doc.com/content/13/0116/09/5581565_260449610.shtml

これちょっと古いけど、2013年1月中旬時点での中国人民解放軍陸軍所属部隊の師長(師団長)及び旅長(旅団長)の在任者リスト等を記した中国語のページですね。

人民解放軍は中央軍事委員会(党・国家それぞれ存在し、構成員もほぼ同じだが、その選出には1年のズレがある)を頂点に大軍区、軍(集団軍とも。軍団に相当)、師、団(連隊に相当)・・・・・・の正副軍級があって、旅は正旅級が副師級、副旅級が正団級に相当するらしい。旅は師の隷属部隊ではなく、大きな違いはそれぞれ隷属部隊が営(大隊に相当)か団からしいですが、師長は大校(准将相当だが、人民解放軍では将官ではなく、佐官に相当する校官)で、旅長は大校か上校(大佐相当)、しかし人民解放軍はまた師の旅への改編が進んでおり、旅の方が圧倒的に多い(ほぼ実質的に七大軍区期においては軍区-集団軍-旅-営・・・・の指揮系統であったと言える)のであり、数え間違いがなければですが、旅長も旅政治委員と合わせた人数は不明者を除いて大校117人・上校23人と前者の方がかなり多いです。さらに二番目のページでは、副師長や副旅長、参謀長等のリストも載っているけど、副師長(副師政治委員)や副旅長(副旅政治委員)、師参謀長とかも大校の人もいたりします。

http://blog.sina.com.cn/s/blog_4de8461c0100e8lo.html

さらにこれはもっと古い、2009年2月上旬時点での各集団軍主要幹部のリストを記したページですが、正副軍長、正副軍政治委員、参謀長は不明者を除けば少将89人・大校17人で、やはり前者の方が圧倒的に多い。国共内戦・朝鮮戦争・中越戦争で目覚ましい活躍を遂げた第42集団軍のみ副軍長が3人いる様ですが、これらポスト全員少将の集団軍もありました。まあそれを言えば旧帝国陸軍も軍司令官も師団長も中将で、方面軍司令官も中将の人がいたのですが、他にも省軍区正副司令や連合参謀部(2016年1月までは総参謀部)正副部長、戦区正副各部長等も共に少将である事が多く、1988年9月の階級制度復活時点での人民解放軍の将官は上将(大将)17人・中将124人・少将1289人の計1430人でしたが、中将と少将の比率が約10:1とかなり差がある事が分かります。(欧米各国軍の元帥級に相当したであろう一級上将もこの時は存在し、軍事委員会主席または副主席相当の階級とされたらしいが、鄧小平等が固辞したため授与者がいないまま廃止階級となる)ちなみに2017年1月現在では上将32人(陸24・海3・空4・武警1)、中将134人(陸84・海16・空25・武警9)と上・中将がやや増加していますが、将官の人数自体は少将の人数は確認できなかったながらも約1400人と変わりない様なので、少将はおそらく1200~1250人程度でこの比率にもやはり大きな変動はないでしょう。

と言うか、2016年の人民解放軍大改革では7つの軍区は4つの戦区に削減して、18ある集団軍も師または旅に格下げするつもりだったらしいですが、自衛隊が陸上総隊創設の話が具体化してきた時、方面隊を廃止するか、師団を旅団に降格すべきな意見も出ながらも結局出来なかった様に、人民解放軍も将官が100人以上も減ってしまうから、そこまでのドライな改革は出来なかったのか。今年2017年は秋に第19回中国共産党党大会の開催が予定されていて、習近平の後継者が決定されるのでしょう。

http://www.mag2.com/p/news/239078

引退後しばしば体調不良で入院していて、今年に入ってからも心筋梗塞で入院していた胡錦濤が旧正月に広州市で開催された花の市で公に姿を現したのも、習の独走を阻止し、子飼いの胡春華を彼の後継者に据える意図があったかららしいですが、共産党中央軍事委員会等のポストについてもこの大会で決定されます。(総書記等党のポストは1の位が2または7の西暦の年に、国家主席や国務院総理等政府のポストは1の位が3または8の年に入れ替えが行われる)

https://udn.com/news/story/4/2242798

習派でもある呉勝利党中央軍事委員会委員は今回の党大会をもって引退するのでしょうが、それに先駆けてか海軍司令員を先月20日に沈金龍に譲りました。しかし、これが異例の抜擢なのです。人民解放軍はまた、海軍なら艦隊(2016年1月以降は戦区海軍)司令または政治委員と海軍副司令または副政治委員、空軍なら軍区空軍(2016年以降は戦区空軍)司令または政治委員と空軍副司令、後者も就任時は少将で、その翌年に中将に昇進する例も珍しくはなく、明らかに前者と比べて序列が上だとかは言えない様ですが、少将昇進が54歳だった2010年、中将も昨年7月に昇進したばかりと決して速いとは言えなかったのが、田中(念のため言っておくが、「たなか」ではない。「でん ちゅう」という)ら4人の副司令達(当然中将にも彼より先に昇進している)も追い越して戦区海軍司令員からいきなり海軍司令となったのです。

2014年8月に当時の南海艦隊副司令員に就任したと思ったら、僅か4か月後に海軍副司令員となった蒋偉烈の後任として同司令員に昇格し、人民解放軍改革で南部戦区海軍となってからも引き続き在任していたのですが、南海での艦隊演習を取り仕切ったり、トランプが大統領選挙に勝った直後にアメリカの無人潜行機を捕獲したり等の功績が評価された様です。

そう言えば、前任司令員の呉も2002~04年にかけて南海艦隊司令員を務めた経験がありましたが、沈は今度の共産党党大会で同中央軍事委員会委員となるし、来年には国家中央軍事委員会委員にもなるのでしょう。しかし、軍事委員会メンバーは主席は文民職ですが、副主席と委員は上将ポストですが、人民解放軍上将は中将を4年以上、かつその内大軍区級のポスト(軍区・海軍・空軍等の各司令員および政治委員)を2年以上務めるのが昇進条件です。

実際は3年で上将に昇進した例はいくつかあるのですが、それにしても沈の場合、上将昇進は2019年7月(将官の昇進式は大抵7月に行われる)の話になります。人民解放軍は中将定年が63歳ですが、沈は1956年生まれなので「特例昇進」してもギリギリです。しかしまた、それではホントに19回党大会で委員になったとして、1年半強中将委員に据え置かれる事となります。上将昇進を階級制度復活直後に比べ乱発する様になった江沢民政権期には中将のまま委員に就任して、1年弱程度経過してから上将に昇進した人もいたにはいた様ですが・・・・・・・・

いずれにせよ、2代続けて旧南海艦隊司令員経験者が海軍司令員に就任、しかも沈はまた前述通り最初が肝心と言わんばかりだったかどうかは知らないけど、良くも悪くも(どちらかと言えば悪い意味でか?)今までの大統領達とは異質なトランプのアメリカも牽制した事もあった等中国の南シナ海進出にかける強い執念も伝わる様な今回の海軍司令員の交代劇です。沈はまた一兵卒からのたたき上げでもあるらしいですが、流石に今年は見送られても、来年2018年7月に海軍上将に昇進、もしかしたら20回共産党党大会開催予定の2022年には制服組ナンバー1ポストでもある軍事委員会副主席に就任し、チャイニーズドリームも体現(?)、軍事動向的に重要な人物の一人として注目されていくに違いありません。

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