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2020/06/20

大石泰史著「今川氏滅亡」の感想

放送休止中だけど、麒麟がくるで今川義元も登場したという事で、桶狭間直前の三河・尾張両国の情勢がどうだったのか、桶狭間後どうして今川氏は10年もたたない内に領土を失ってしまったのかとかに疑問を持ったので、大石泰史氏著作の「今川氏滅亡」を読んでみました。

本書でよく使われていた用語が「家中」と言って、今川氏の内政・外交に関する問題を取り扱い対処していたらしいですが、義元の片腕だった雪斎や朝比奈泰能が亡くなる前も結構頻繁に入れ替わっていたらしいですね。弘治年間にこの2人が亡くなった際にも義元はちゃんと代わりも起用していた様で、三河で起こっていた反乱も抑える事が出来た様ですが、甲陽軍艦で家康が「義元は雪斎和尚とだけ政治について話し合って、家老をないがしろにしていたから、死後は政治は安定しなかった。」という様な事を言っていたのも的外れなのも分かりますね。

義元に否定的な人って、ほぼ必ずこの甲陽軍鑑も根拠にしていて、近年は史料的価値が低いとされていた評価も見直されている様ですが、やはり義元に限らず甲陽軍鑑での武将達の否定的な評価を信じるのは、サイゾーや東スポとかでの芸能人の記事を信じる様なものだと認識せざるを得ないです。桶狭間については、そこまで深くはツッコまれてはいなかったですが、もし直前に品野城が陥落されてなかったら、雪斎がいなくても義元の戦死はなかったのでしょうか。いや、義元が戦死していても今川家中の武将達は生き残っていたら、また三河で反乱起きていたかもしれないですが、何とか抑えられたかもしれない。

20年近く勢力拡大の為には倒さなければいけなかった敵と認識して争ってきた織田家であの信長が出てきてしまったのも今川氏にとっては不運でしたが、優勢だったはずの尾張出兵(上洛説は近年はほぼ否定されている)で、桶狭間で義元だけでなく、有力武将達も何人も戦死して、ただでさえ雪斎や泰能がいなくなってまだそこまで年数が経っていなかった所を「家中」が経験乏しい若手に強制交代となっただけでなく、武田信玄や北条氏康と同盟関係を結んでいた為に直後の上杉謙信の関東出兵にも援軍を派遣して、三河の維持よりも優先せざるを得なかった(と氏真はそう判断していた様だけど、祖父の氏親は氏康の祖父の早雲のおかげで当主になれたのだからその判断も無理は無かった)事や信玄の信濃侵攻も、既に謙信との勢力境界線は殆ど変動せず、北辺を除いて完了していた事とか氏親及び今川氏にとって悪い状況が重なっていた事が本作を呼んで改めて分かりました。

政治だけでなく、軍事でも氏真は自ら三河に出陣してもいて、1561年の信長による3度の西三河侵攻はいずれも負け戦(同年の4月に家康が今川氏に対して独立の意思を示したのを見ての軍事行動だったのだろうが、信長はこの西三河侵攻で同地の一部を得るもまもなく家康と和睦し、翌1562年に正式に同盟する事となる)でしたが、家康との戦いは局地的な勝ち戦もあったらしい。氏真は軍事指揮官としても全く無能ではなかった事も改めて分かりましたが、最終的には周知の通り1565年もしくは1566年頃には三河一向一揆も乗り越えた家康の三河統一を許し、駆逐されてしまった。

家康を岡崎城に置いたのも、信長に対する牽制役を期待しての事だったとの説も近年出ている様で、実際家康って狸親父とか良くないイメージがあるけど、信長との同盟も「その時歴史が動いた」でも武田勝頼に高天神城を攻められてもちゃんと信長の援軍が来るまで待っていた(結局陥落し、7年後の1581年に奪還する)エピソードが紹介されていたけど、信長が本能寺で倒れても次男の信雄と組んで秀吉と小牧・長久手の戦いで戦った等長く保ったし、関ヶ原も、加藤清正や福島正則等自分に味方してくれた豊臣恩顧の大名には大幅な石高増等結構配慮していて、彼らの目が黒い内はどんなに秀頼と淀君が自分に従う気はなくても、形式的には秀頼の執政代行者であり続けて手を出さなかった等律義者だったし、この判断も間違っていたとは言い切れなかったでしょう。しかし、最終的には領土を失ってしまったのは否定しようのない事実ですから、やはり戦国武将として平均点以上の評価をするのは難しいですが、繰り返し言う通り氏真は名実ともに今川氏の当主となってしまった時の状況が悪すぎた、運が無かった(最終的には高家としては存続できたのだから勝頼や北条氏政・氏直親子とかよりは全然マシだっただろう。大名に復帰できた丹羽長重や立花宗茂はもっと凄かったけど)、100年生まれてきたのが早かったのだろうと言うか、ほぼ毎日がギャンブルな戦国の過酷さを痛感させられましたね。本多忠勝&忠朝親子も大河ドラマ誘致活動が進められているらしいですが、もしホントに実現したら義元・氏真親子もどういう描写がなされるのかでもありますが・・・・・・・・・・・・

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