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2019/08/11

1946~93年までのイタリアと日本の各閣僚延べ就任者の比較について

最近現代イタリア政治に興味を持っていて、中公文庫のイタリア現代史という本も買ったのですが、何故興味を持ったのかと言うとイタリアは戦後50年間キリスト教民主主義という政党が連立政権で組む相手を変えながらずっと政権与党の座を守ってきたからであり、自民党と似ていると感じたからですが、イタリアが共和制となった1946年から日本で55年体制が崩壊するまでの両国の各閣僚ごとの延べ就任者数(代理就任は除く)を比較してみました。

イタリア

内務 19
外務 30
法務 26
国防 26
財務 28
予算 33
州投資(1957~) 19
経済開発 38
国際貿易 36
労働社会政策 34
社会連帯(1987~) 3
教育 29
教育研究(1962~76、79~) 22
公共事業 31
運輸 36
商船 44
観光(1959~) 24
農業食品林業 25
領土保全環境(1983~) 9
文化遺産(1974~) 12
保健(1958~) 23
議会関係(1954~) 25 ※ここから下は省庁なしの閣僚
行政(1950~) 29
地方自治(1970~76、80~) 18
欧州関係(1951~52、80~) 14
拳法改革(1988~) 3
青少年(1972~73) 1
市民保護調整(1982~) 9 

1970年頃時点では日本より閣僚ポストは若干多い程度で、その後微増していきましたが、思ったよりも閣僚の交代が多かったですね。さすがに内務・国防・財務とか重量ポストは比較的少なめでしたが、大抵は平均で1年半かそれを少し下回る程度の在任で交代となって、商船大臣なんか延べ44人も就任していました。次は日本です。

日本

外務 29
大蔵 37
法務 55
文部 51
厚生 56
農林 59
商工・通産 53
運輸 59
逓信・郵政 57
官房 45
総務(1952~) 41
建設(1948~) 52
内務・自治 61
環境(1971~) 28
防衛 53※前身の警察予備隊本部長官から数えて
経済企画 56
科学技術(1956~) 46
沖縄開発(1972~) 28
北海道開発(1950~) 54
国土(1974~) 24

日本もさすがに外務・大蔵は比較的交代は少なかったけど、延べ就任者が50人を超えたポストが多く、途中新設されたポストを含んでも平均で1年弱程度、イタリアよりももっと短かったんですね。やはり。

ただ、イタリアの首相と日本のそれがまた違うのは、イタリアの歴代首相の方が全体的に閣僚経験が豊富で、退任した後もまた閣僚として入閣した例も珍しくなかったという事です。初代のガスペリは第二次世界大戦敗戦や王制廃止などの激動期に就任(首相在任期間は吉田茂とほぼかさなっている)したからちょっと例外だけど、入閣が無かった人も、ゾーリとタンブロー二、特にゾーリは初入閣時点で既に60を超えていましたが、退任後まもなく死んでなければ1回は再入閣していたかもしれません。クラクシやアマート等は連立相手の政党幹部だったから閣僚経験が少なかったのはしょうがなかったのですが、レオーネは半世紀近く連立相手を変えながらも与党であり続けたキリスト教民主主義所属だったのに閣僚経験無しなまま首相になった珍しい例です。下院副議長及び議長は経験していましたが・・・・・・・・ミータは再入閣は無かったですが、党議長には就任して、キリスト教民主主義の解党後も、1回落選しながらも2008年まで43年国会議員を務めた後ヌスコ市長に就任した様ですが、首相経験者の市長就任は珍しいですね。日本ではあるかな?そういう例は。

キリスト教民主主義も右から左までウイングが幅広い包括政党で、だからこそ極右と極左以外ならどの政党とも連立を組める柔軟性(共産党も所謂歴史的妥協の時期には閣外協力として与党となっていた)もあったのだろうけど、人口はイタリアの方が半分でも国会議員は940人強で、日本の760人強(1970~90年代頃)よりも多かったのにそういう首相経験者の再入閣もしばしば見られたのだからホントに有能な人はちゃんとそれ相応の活躍のチャンスも与えられたという事だったんですね。またイタリア現代史を改めて読んで、語りたい点があればまたエントリーを公開します。

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