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2017/07/30

人員解放軍創設90周年×習近平終身皇帝への道

https://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20170716-00000041-jij-cn

重慶市前トップを拘束か=中国党大会人事に影響も―香港紙

7/16(日) 16:03配信
【香港時事】香港各紙は16日、消息筋の話として、中国重慶市トップの市共産党委員会書記を外れた孫政才氏(53)について、重大な規律違反の疑いで拘束され、党中央規律検査委員会の調査を受けていると報じた。

49歳で党政治局員となり、今年秋の党大会では最高指導部の政治局常務委員への昇格が有力視されていた孫氏の事実上の解任は、習近平国家主席や李克強首相の後継人事にも影響を及ぼしそうだ。

国営新華社通信は15日、孫氏を同市書記に再任しないと報道。新たな担務への起用を示唆する「別途任用」の表記もなく、孫氏の身の上に異変が起きたとの観測が出ていた。

14、15両日に北京で開かれた全国金融工作会議の様子を伝える国営中央テレビの映像では、外遊中の2人を除く全政治局員が顔をそろえる中、孫氏だけが欠席。消息筋によれば、孫氏は会議出席のため北京入りした後に連行されたという。

https://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20170730-00000020-jij-cn

「強大、世界一流の軍に」=習氏、創設90周年で閲兵―中国

7/30(日) 11:35配信    

【北京時事】中国人民解放軍は30日、創設90周年に当たる8月1日を控え、内モンゴル自治区の朱日和訓練基地で閲兵式を実施した。

 軍トップである共産党中央軍事委員会主席を務める習近平国家主席は「強大な人民軍の建設がさらに必要だ。(われわれは)世界一流の軍隊になる」と述べた。国営中央テレビが生中継で伝えた。

 習氏は迷彩服姿でジープ型の車に乗り、閲兵に臨んだ。その後の演説で「いかなる時代よりも中華民族の偉大な復興の目標に近づいている」と強調した。 

(関連過去エントリー「終身皇帝になりたい習近平の目指す「改革」やいかに」)

重慶市や四川省と言えば、劉邦が天下を取ったのは巴蜀も滅ぼした秦の遺領で力を蓄えたのもあり、三国時代ではその末裔を称する劉備がついに地方政権からは抜け出せなかったけど、蜀漢を建てた。近代になってからも日中戦争時には国民政府の臨時首都にもなったけど、この地域もモノに出来るかが即ち天下を握れるか否かなほど地政学的に重要な様です。

しかし、ソ連時代のレニングラード州指導者ほどの不吉なジンクス(チヘイゼ・・・自殺、トロツキー、キーロフ・・・暗殺、ジノヴィエフ、クズネツォフ、ポプコフ・・・処刑、ジダーノフ・・・死の直前にスターリンの寵愛を失い、急死、アンドリアノフ、コズロフ、ロマノフ、ソロヴィヨフ・・・失脚、スプリドノフ・・・左遷?彼の場合はソ連最高会議議長に表向きは栄転したが、兼ねていた書記局書記は辞めさせられた。韓国の大統領よりも酷いかもね)には今の所全然なってはいないですが、これで重慶市トップ経験者の失脚2人目になりましたね。そして後任には習近平の側近が充てられたらしいけど、北京市党書記も同じく側近の蔡奇が市長(市長は市のナンバー2らしい)から昇格で、市長就任直前には共産党中央国家安全委員会の公室副主任、北京市党副書記、同副市長を歴任していたらしいけど、この人も中央委員どころか中央委員候補ですらないんですね。(新任の重慶市党書記の方は中央委員)しかし、一国の首都のナンバー1にまでなったのだから、習が暗殺とかされない限りは今秋党大会で政治局員に3階級昇進するのは確実で、以前からそういう特進例はあるらしいですが、中国通の遠藤誉氏によれば孫の失脚は以前から温家宝前首相夫婦に多額の賄賂を供給する等決して清廉潔白な人物ではなく、起こるべくして起こった事、権力闘争とは関係ないとの事らしいですが、習が自分の権力を強化する為に上手く利用したのは間違いなく、「ますます本気モードなんだね~」でもありました。

中国は国民が一斉休日(まあサービス業とかは日本同様この限りではないでしょうが)な祝日の他にも特定の人のみ休日な祝日もあって、8月1日の建軍節は現役軍人のみ半日休日となるらしいですが、7月28日にも将官を中心とした軍幹部の昇進人事が行われたらしい。これも毎年恒例で、上将昇進者は今年は5人でしたが、その中でも特筆すべきは韓衛国ですね。

彼は中部戦区司令員で、2016年初頭の人民解放軍「大改革」により旧北京軍区副司令員から昇格したのですが、上将昇進条件は原則中将服役4年以上、かつその内戦区(旧軍区)司令員または政治委員を2年以上経験する事ですが、韓の場合はまだ中将昇進からは2年、司令員に就任してから1年半弱しか経っていません。(あくまで原則であり、今までも中将服役3年で上将に昇進した例はあった)人民解放軍は中将定年は63歳で、1956年1月生まれの韓は2019年1月までは中将のままでも服役出来るのですが、軍改革に伴って誕生した新米戦区司令員を早期に上将に昇進させたのも習の軍掌握策の一環だった事は想像に難くありません。他にも陸軍政治委員の劉雷空軍政治委員の干忠福も中将昇進後3年でしたが上将昇進、戦区再編の直前に新設された戦略支援部隊初代司令員の高津も上将昇進を果たしました。1959年生まれの高津はまた、現役最年少上将かとも思われますが、これで戦区司令員及び政治委員は10人中7人が上将となって、上将定年は65歳ですが、彼らの内魏亮(南部戦区政治委員)殷方竜(中部戦区政治委員)は来年定年を迎えます。(范驍駿も中国版wikiでは1953年生まれとするページがあるが、彼の場合はまだ中将で既に定年を超えているから誤りかと思われる)まあ共産党及び国家軍事委員会委員または副主席(主席は最高指導者のポスト)になれば関係ないのですが、共産党指導部の定年は党大会を迎える時の年齢で68歳以上(党大会は5年に1回開催されるから68~72歳定年という事になる)とされているので、范長龍(副主席)、常万全(委員、国防部長)、趙克石(委員、後勤保障部部長)、呉勝利(委員、前海軍司令員)、馬暁天(委員、空軍司令員)の5人は今秋の党大会で引退する事になるでしょう。

その5つ空くであろう共産党(国家)中央軍事委員会の副主席及び委員には誰が昇格するか?拙い予想をしますが、まず副主席には習に近い張陽(政治工作部主任)が委員から昇格すると思います。残る5人の委員ですが、まず中越戦争等武功もあるとされ、戦闘英雄の称号も授けられた李作成(陸軍司令員)が最も高い確率で委員に選出されるでしょう。他の4人は乙暁光(連合参謀部副参謀長)が馬の後任として空軍司令員にも昇進した上で選出、連合参謀部参謀総長、政治工作部部長、後勤保障部部長、装備発展部部長も委員ポストで内政治工作部部長と後勤保証部部長は副主席への昇格または引退で空いて、委員は原則2期10年務めている例(まあそれを言ったら、1953年生まれの李は1期しかやれないですが)が大半の様ですが、政治工作部部長は次の次の党大会(2022年)でもまだ67歳の鄭衛平が就任、後勤保証部部長は同じく2022年には67歳の趙宗岐が就任した上で委員に選出されるでしょう。実際乙と趙はまた、軍改革前の2014年4月2日付けの解放軍報で習に忠誠を誓う文章を寄稿した事もあったのですが、これで5つの椅子が全部埋まります。海軍司令員も本来委員ポストですが、現司令員の沈金龍(1956年生まれ)は中将昇進してからもまだ1年しか経っておらず、上将昇進は早くて来年か定年を迎える再来年で、第19届(2017-22年)は海軍司令員の軍事委員会委員は不在となり、沈の後任の海軍司令員が第20届(2022-27年)で委員に選出され、これまで8人いた委員は陸軍司令員も含めて9人に増設されるかと思われます。もしかしたら戦略支援部隊司令員も委員ポストに格上げされて10人になるかもしれません。

しかし、副主席はまた制服組だけでなく文民にも充てられた事もあり、鄧小平時代には常務または第一副主席が別に存在し、鄧の側近だった趙紫陽と長老の一角だった楊尚昆が充てられ、江沢民時代以降も胡錦涛と習は最高指導者就任前に副主席(2人とも国家副主席にもなっていた)にもなっていましたが、第19届では引き続き文民副主席は誕生しないとも思われます。流石に鄧小平時代前期まで存在した共産党中央委員会主席は毛沢東時代への回帰とか反発を招く可能性が高いと思われるので復活する事はないでしょうが、汚職摘発も政敵の追い落としに利用している習はもはや江や胡みたいに2期10年単位で引退する(実際は前者は政治局常務委員にも7人から9人に増設もした上で自分の子飼いを送り込んで一定の影響力も保持したが。常務委員定員は18届の2012年より7人に戻される)つもりはないでしょう。常務委員経験者は逮捕しない不文律をも破って周永康を逮捕した事もあった習が引退したら最後、自分もしっぺ返しを食らう可能性が高いです。おそらく。

しかし、これも遠藤氏が以前指摘してもいたのですが、国家主席の再選制限を撤廃するにしても・・・・・・・・他国では大統領だけなら再選制限があっても憲法改正で撤廃された例があって、ベラルーシやカザフスタン(しかし、後者は最近権限委譲をしたとも報じられたが、そろそろ自分の後継者も見据える様になったのか?)等旧ソ連諸国では独立直後からずっと在任している例があるし、赤道ギニアにいたってはソ連崩壊前の冷戦時からもう40年近く現大統領が在任していますが、中国の場合は連続3選禁止規定は国務院総理、同副総理、国務委員や全国人民代表大会常務委員長(ソ連の最高会議幹部会議長に相当、日本ならば要するに衆議院又は参議院議長である)、最高人民法院委員長とも連動しているのです。いくら習が赤い皇帝だとは言え、果たして憲法改正まで全く自分の思い通りに出来るのか?確かにハードル高そうです。

社会主義国の国家主席(または大統領、国家評議会議長)はかってのユーゴスラビア、中国や北朝鮮、キューバとかの場合、それ自体にも強い権限はあったのですが、チトーも毛沢東・劉少奇も金日成もカストロも実態はともあれ、革命第一世代として建国に大きな貢献を果たした。(しかし、毛については「毛沢東の私生活」によれば既に1956年頃からメーデーとか国家行事に参加するのが面倒等の理由で国家主席を辞めたがっていたという。勿論最晩年の1952年10月の党大会で書記長及び閣僚会議議長辞任を表明したスターリン同様、「同志がこう仰るのだから我々が話し合って、我々から是非後継者を決めましょう。」とかなんて言うバカなんかいなかっただろうし、実際後に文化大革命で劉を失脚に追い込んで廃止を提案した時も黙って従っていれば良かっただろうに林彪が毛が再就任する事を提案して破滅に繋がったのだから)またソ連最末期に大統領も兼ねたゴルバチョフも内政はダメだったけど、最高首脳が高齢化(アフガン侵攻時点で政治局員の平均年齢は69.6歳)していたソ連指導部を一新させ、ペレストロイカを押し進めて冷戦終結に導いた。しかし、習はそこまでの、自分の権力強化以外で何か歴史的大偉業とかこれまで成し遂げてきたか?経済もどちらかと言えば下り坂傾向だし、アメリカには首脳会談途中にシリア空爆されて、イギリスでもエリザベス女王にはあからさまに嫌われていた。援助しているベネズエラも政権が転覆しそうで、インドも中国をかなり警戒している。スリランカも政権交代で中国に距離を置くようになってきている様だけど、微妙でしょう。

中国もロシアもどの様な政治体制だろうが、最高権力者は結局皇帝みたいになってしまっている。その評価基準もシンプルで、いかに自国の勢力圏を広げ、偉大な帝国を築けたか。そういう意味ではスターリンが最近も「ロシア史上偉大な人物1位」にランキングされたのも全く当然(逆にソ連を結果的に解体させたゴルバチョフの評価が低い事とかもまた然り)ですが、習も習で、だからこそ南シナ海での覇権確立や現代の「経済的な外征」である一帯一路構想とかに夢中で本気で21世紀型の偉大な中華帝国の実現にひた走っているのです。しかし、現状では私も最初は国家主席の再選制限撤廃&権限強化で終身皇帝を目指すのかなあと思いきや、それも厳しそうですね。国家主席に代わって総統職を新設するのではな意見もある様ですが、これも国家主席再選制限撤廃よりはまだいくらかは難易度低い程度でしょう。

結局の所、中国はまた他の社会主義国のそれ以上に国の軍隊が実は支配政党の私兵な性格が強い(ソ連みたいに赤軍大粛清もやっていればまた話は別だったのだろうが)から、その軍のトップである共産党及び国家中央軍事委員会主席と総書記いずれかまたは前者(両軍事委員会主席)在職者に限り定年を撤廃して、政治局常務委員を兼ねたまま少なくとも両軍事委員会主席のポストには2022年以降も保持、国家主席(と総書記)には自分の側近を送り込んで一定以上の影響力を終身保持。時のまにまにというサイトでも言われている様に中華皇帝に次ぐ突出したナンバー2は長続きせず、皇帝が失敗した時も汚れ役を引き受けなければいけない宿命があるのも変わりないですが、汚職取り締まりで辣腕を振るってきた王岐山も国家監察委員会主任を花道に身の安全は保障する代わりに今度の党大会で引退、後任には李書磊が据えられて、李も時機を見て「ハイご苦労様でした。」になるでしょう。しかし、人民解放軍も軍区から戦区への改編や陸軍司令部の創設等自分の構想通りに改造したという面では強みになってはいますが、この政治局常務委員&党・国家中央軍事委員会主席(そして総書記)に留まる案も、鄧小平ですら常務委員は既に1987年に退いていた(鄧の場合は公職を退いたはずのその他長老達も顧問委員会を結成して事実上現役に留まっていた事も無視できないが)し、江沢民も軍事委員会主席に留まりかけた所長老達から反感買って結局どちらも胡錦涛に譲る事を余儀なくされた。相対的にこれが一番現実的だろうなあな程度でしょう。また石平氏も言う通り、王もただ黙って勇退を受け入れる筈もなく、周囲の抵抗が強まる事も予想されますが、いずれにせよ終身皇帝となる為の実績作りの為に習に残された時間はもはや少なく、日本やアメリカをはじめとした関係諸国もその動向を注視し続け、国益を守れる様対応していかなければいけない事には変わりはないでしょう。

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