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2017/05/08

マクロンの大統領選挙勝利はもっと苦難な道のりの始まり

https://headlines.yahoo.co.jp/article?a=20170508-00191977-newsweek-int

マクロン新大統領の茨の道-ルペン落選は欧州ポピュリズムの「終わりの始まり」か? - 山田文比古 フランスを通して見る欧州情勢

ニューズウィーク日本版 5/8(月) 11:30配信    

<フランスで7日に行われた大統領選の決選投票は、マクロン前経済相が勝利した。しかし、マクロン新大統領が、2回投票制のおかげで獲得した66%に見合うほどの国民の支持と委任を受けたわけでは決してない...>

7日に行われた決選投票の結果、マクロン候補が66.06 %の支持を得てフランス大統領に当選した。既成政党の枠組みから離れ、右でも左でもないという立場から、自らの新しい政治運動「さあ前進!」を立ち上げ、政治に新風を吹き込んだ若きエリートに、フランス国民はフランスの将来を託す選択をした。一方、「極右」とされる国民戦線のルペン候補は、反エリートの立場から、反EUや反移民を訴え、第5共和政史上最高の得票(33.94%、約1,064万票)を得たが、その急進的な主張と反知性的扇動に対する反発も強く、大統領への道を阻まれた。



この決選投票に臨んだフランス国民は、政策も思想も性格もまったく対極にあると言ってもいいほど対称的な二人のうち一人を選ばなければならないという、難しく悩ましい選択を迫られた。それは、特に第1回投票で急進左派のメランション候補か右派のフィヨン候補(いずれも約2割の得票率)に投票した有権者(およそ1,400万人)にとって切実であったに違いない。



メランションの公約や主張に鑑みると、かれに投票した人は、左派(リベラル)でありながら、閉ざされたフランスを志向する。多文化主義的で移民にも寛容でありながら、グローバル化に背を向け、保護主義を擁護し、反EUだ。この人たちは、ルペンとマクロンの決選投票で、自分たちのリベラルな価値観と反グローバル的志向のどちらを優先するかという選択を迫られた。リベラルな価値観を優先し、マクロンに投票することとすれば、同時に、自分たちの反グローバル的志向を封印しなければならない。逆に、反グローバル的志向を優先し、ルペンに投票することとすれば、同時に、自分たちのリベラルな価値観を封印しなければならない。どちらも嫌なら、棄権するか白票を投じるしかない。



一方、フィヨンの公約や主張に鑑みると、かれに投票した人は、保守的でありながら、開かれたフランスを志向する。フランス固有の文化や伝統・秩序を重んじ、移民にはやや厳しい姿勢でありながら、グローバル化に対し積極的で、自由貿易や競争を重んじ、欧州統合推進派だ。この人たちは、ルペンとマクロンの決選投票で、自分たちの保守的な価値観とグローバル化志向のどちらを優先するかという選択を迫られた。保守的な価値観を優先し、ルペンに投票することとすれば、同時に、自分たちのグローバル化志向を封印しなければならない。逆に、グローバル化志向を優先し、マクロンに投票することとすれば、同時に、自分たちの保守的な価値観を封印しなければならない。どちらも嫌なら、棄権するか白票を投じるしかない。

【参考記事】フランス大統領選挙-ルペンとマクロンの対決の構図を読み解く



こうした悩ましい選択の結果、フランス国民が選んだフランスの形は、マクロンが提示したリベラル(多文化主義、移民に寛容、弱者保護)で開かれたフランス(欧州統合推進、グローバル化、自由貿易・競争を重視)ということになった。しかし同時に、決選投票でマクロンに投票したフランス国民の中には、メランション支持者のように、グローバル化とEUに反対の人たちもいるし、フィヨン支持者のように、保守的で移民規制の強化を望む人たちもいる。そういう人たちのマクロンへの投票は、決して全権白紙委任というわけではない。また、そうした点で譲歩してマクロンに投票することをよしとしない(ルペンは嫌だが、マクロンも嫌だという)人たちは棄権に回ったと推定される。その数(棄権者数)は実に約1,204万人(全有権者の25.38%)にのぼる。これに加えて、白票がおよそ300万人(同6.34%)、無効票がおよそ106万人(同2.24%)も出た。



一方、ルペンに投票した人が約1,064万人(33.94%)も出たことは、保守的(フランス固有の文化や伝統・秩序を重んじ、移民に厳しい)で、閉ざされたフランス(グローバル化反対、保護主義、反EU)に固執するフランス人が、相当存在していることを示している。しかも、その数は、大統領選挙における国民戦線の候補の得票の伸び(下表)が示す通り、年を追うごとに増えてきており、今後も大きな勢力として強い影響力を持ち続けるということを示唆している。



こうして見てくると、マクロン新大統領にとっては、2回投票制のおかげで獲得した66%に見合うほどの国民の支持と委任を受けたわけでは決してないということが分かる。もともと、全有権者の中でいえば、第1回投票では18.19%、決選投票でも43.63%の支持しかなかったことも考え合わせると、マクロン新大統領の支持基盤は盤石とは言い難く、むしろ前途は茨の道だ。

マクロン新大統領の課題

従って、新大統領としての最大の課題は、リーダーシップをいかに確立できるかにある。そのためには、6月11日(第1回投票)と18日(第2回投票)に行われる国民議会選挙で、自身を支持する勢力(現時点では「さあ前進!」)が過半数の議席を獲得し、議会多数派となることが必要だ。フランスの大統領は、首相を任命し、二人三脚で政権運営をしていく仕組み(「半大統領制」とも呼ばれる)になっているが、首相は国民議会からの信任を得なければならないことから、議会での多数派を獲得することが不可欠なのだ。それに失敗すれば、マクロン大統領は就任早々、他の政党との連立(「コアビタシオン」と呼ばれる。元々は「同棲」という意味)を余儀なくされ、指導力を削がれることとなる。



もう一つの大きな課題は、今回の選挙で明らかになった、国民の間の亀裂の修復だ。

従来の大統領選挙では、2回投票制が必然的に左右2極対立構造を生みだしたが、決戦投票に向けて、両派とも中間層を取り合う形で、穏健化・中道志向の力学が働き、亀裂を埋める機能を果たした。

今回の大統領選挙では、上の図で示したように、争点が複線化し、伝統的な左右対立だけでなく、グローバル化への対応を巡る路線の違い・対立も組み合わさって、立場を異にする4つのグループがともに対立し合うという複合的な構図となった。この4つのグループの間にそれぞれ亀裂がある上に、上述したように、最も立場の異なる、完全に対極的な二つのグループ(マクロン派とルペン派)が決選投票に残ったことで、他の二つのグループ(メランション派とフィヨン派)が引き裂かれた。しかもそれぞれがバラバラのベクトルを示したことで、亀裂は埋まるどころか、逆に複雑化し、深まることとなった。ルペンが、決選投票に向けた選挙戦で急進的な路線の主張を崩さず、最終盤(5月3日のTV討論)ではむしろ強めたことも、亀裂をさらに深めることになった。

マクロンが全国民の大統領として、この亀裂を修復することは容易ではない。特に、ルペン派(および決選投票で、ルペンに引き寄せられたメランション派やフィヨン派)との間に、深まった亀裂は深刻であり、その修復は極めて難しい。

上の表で示したとおり、国民戦線の支持者は今や1,000万人を超える。この勢いで、6月の国民議会選挙で躍進することが予想され、50~100の議席を獲得するとの推測もある。ルペンは、7日の敗北宣言の中で、捲土重来を期し、国民議会選挙での躍進を目指すと宣言した。現議会では2議席しかないのであるから、大きく勢力を伸ばすことは間違いない。

こうした国民戦線の影響力の存続と拡大を防ぐためには、ルペンのポピュリスト的な扇動に引き寄せられる国民、特にグローバル化に取り残され、忘れられていると感じている人々の怒りや不満を少しでも解消しなければならない。ルペンの処方箋ではなく、マクロンの処方箋が正しく、有効であるということを、かれらに示し、納得させなければならない。それができない限り、国民戦線の影響力は弱まらない。ルペンの落選が、欧州ポピュリズムの「終わりの始まり」になるかどうかは、マクロンの手腕にかかっている。

もしかしたらと思ったら、アメリカのトランプ大統領誕生やイギリスのEU離脱みたいには行きませんでしたね。メルケル首相らはほっとして、プーチン大統領あたりはガッカリしたかもでもありますが・・・・・・・・・勿論容姿も、親子ほど歳の違う奥さんの存在も政治家としての能力とは全く関係なく、フランス国民もそれが分からない様なバカではない(どこかの国なんか、与党の某若手政治家に彼女はいるのかなんて質問した女子高生いたけど、イケメン芸能人を相手にした時と大差ない感覚だったのだろうなあと言うか、彼が取り組んでいる仕事について突っ込んだ質問でもしてみろよだった。文藝春秋もその某若手政治家を応援するのは勝手だけど、一部ネットでもバカ認定されている某女性学者の某未来予想記事なんて、「わたしのかんがえた~」域を出ない個人的な願望を垂れ流しただけじゃんでしたしね。文春もレベル下がった、菊池寛もあの世で泣いてるぞ!!だけど)とも強く信じたいですが、あたかもマクロン=正統、正義、ルペン=異端、悪(確かにポピュリズムな面もあるけど、それだけEUが制度疲労甚だしいという事じゃないの?移民なんか私は反対だねと言うか、宗教も文化も言葉も異なる民族の1対1同士ならまだともかく、集団同士が同じ場所でお互い分かり合って共生していけるなんて幻想に過ぎない。そんな簡単に仲良くできるなら戦争とかだって起こらないだろだけど、どこかの国はこの欧州の失敗も絶対に反面教師としなければいけない)であるかの様な偏向報道してきたマスコミも多くはこの記事の様な見方をしている様です。ゲンダイでもです。(ゲンダイにしては比較的マトモな記事でしたが)

フランス以外にもwikiで挙げられている半大統領制の国を見ると、ロシアもエリツィン時代なんか共産党が一時与党になっていて、重要ポストもいくつか占めていて、次々と首相の首を挿げ替えていたけど、モンゴルなんか社会主義体制を放棄して以降は大統領と首相の政党が同じ時期と違う時期がほぼ半々だし、パキスタンやニジェールは大統領と首相の政党が違う時期以上にクーデターによる軍事政権だった時期も結構あって、近年それぞれ議院内閣制、大統領制に移行したのも、半大統領制は結局この2国では合わなかったという事だったのでしょうね。スリランカ(1978年以降)も内戦が起きた事もあったけど、2015年までは殆ど同じ政党だったのが、それ以降は大統領が中道左派政党出身者、首相が中道右派政党出身者で、しかし、首相の所属政党が多数議席を確保していて、却ってリーダーシップを示している様である。

スリランカで起きたこの初めてのねじれ現象も特殊で、前大統領が内戦を終結させた一方、汚職や中国へのすり寄り等腐敗が著しくなっていたからであり、最終的にはあえて腐ったミカンと化していた家を出た、身内だった筈の現大統領に引導を渡された格好となってしまった様です。さてマクロン新大統領は・・・・・・ですが・・・・・・・この記事も偏向報道しているよね~彼の公約も公務員大幅削減や住民税免除とかポピュリズムじゃないの?ですが、彼自身、就任確定までの経緯を見ても決して圧倒的に支持されたわけではないし、そんな有様で彼の政党が過半数取れるとは思わない。(それを望んでいるとしても、前述のどこかの国の首都の某政党以上に絵に描いた餅でしょう)

経済相時代の日曜営業緩和や長距離バス路線自由化等は日本人の感覚からはそこまで無理のある政策だったとも思えないですが、来月予定の下院選挙で過半数に遠く及ばず、この時点でまず躓いて、フランス共和制4度目のコアビタシオンが発生、しかし銀行員時代や経済相時代の人脈も活かしてコアビタシオンを却ってリーダーシップの発揮に利用する事も出来ず、他勢力との連携や調整が上手くいかず、経験不足を露呈、結局コアビタシオンの欠点が過去以上に如実となり理想に現実が追い付かない政治は青写真ほどは上手くいかず、2022年にハイさようなら、行き詰まりの度合いによってはこの時のルペン再浮上もあり得ます。そして、オバマ前大統領のビデオメッセージも今から見れば大統領当選よりもさらに何倍も多難な茨の道を乗り越えられなかった停滞を暗示していたとも評価されるでしょう。「まだ就任すらしてもいない(今月14日予定)のに何言ってんだこいつ?」と思う人もいるかもしれないけど、私は高い確率でこの新大統領は成功しないと思いますよ。もっとも、フォローもしなければフェアじゃないけど、まだ若いから一度失敗してもチャンスが与えられる可能性だって当然あり得るとも思いますが。いずれにせよ、今回のこのマクロン新大統領当選はEUが維持できそうになって良かったとかで終わらすのではなく、移民政策とか経済政策とか欧州と欧州人の平和と幸福をこれからも守っていくにはどうすれば良いのか?イスラム教徒やアフリカ出身者とか他民族とはどう向き合っていけば良いのか?数十年後「ソ連共々失敗した壮大な実験でした。」なんて言われない様に一層真剣に議論していく契機としなければいけません。これも間違いないと強く思います。

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