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2017/04/16

中南米各国軍の階級についてその2

その1からだいぶ年数は経ちましたが、中南米各国軍の階級についてその2です。

今回はキューバ軍のそれですね。下士官・兵は兵卒の上に軍曹が一等から三等軍曹、准尉が一等准尉、二等准尉、准尉と分かれていて、准尉の最下級は軍曹みたいに三等とはつかない様です。米軍の場合は准尉は下士官にも士官にも分類されない階級で、等級ももっと多いですが、キューバ軍の場合は上級下士官型な様ですね。士官では尉官・佐官、社会主義国は尉官は4等級に分かれていて、「少尉補、少尉、中尉、大尉」または「少尉、中尉、上級中尉、大尉」と訳し方によって変わります。例えば、スターリンの長男だったヤコフ・ジュガシヴィリや某番組では花京院でもあった平川大輔氏が吹き替えていたヴィクトル・ベレンコは前者なら中尉、後者なら上級中尉で、ソ連軍の場合は少尉または中尉が基本士官学校卒のスタート階級だったらしいですが、キューバ軍は尉官も3階級な様です。

http://vagpress-salvador.blogspot.jp/2011/11/blog-post_3665.html

将官は、陸軍も本来ならば「大将、中将、少将、准将」と訳されるのですが、共産党政権時代のポーランド軍共々ソ連軍等他社会主義国の軍隊との兼ね合いで「上級大将、大将、中将、少将」(それぞれスペイン語で「general de ejercito、generai de cuerpo de ejercito、general de division、general de brigada」)と訳されるべきでしょう。しかし、この上記ブログでもその様に訳されていましたが、実質的な最高階級は大将(general de cuerpo de ejercito)で、それも革命軍相、副革命軍相、参謀総長のみのポストで、引退した人を含んでも6人しかこの階級まで昇った人はいない様です。3つある地域軍の司令官は中将(general de devison、他には内務相、副内務相、各局長等が中将ポスト)で、90年代末の時点では地域軍-(軍団)-師団・・・・が基本的な陸軍の指揮系統な様ですが、軍団長及び師団長が少将ポストなのでしょう。

社会主義国の軍隊はどちらかと言えば階級デフレ傾向が強く、比較的そうでない国の軍隊(例えばソ連軍や朝鮮人民軍)も将官級以上の階級が他国軍より1、2ランク多かったりするのですが、キューバ軍の場合も上級大将以上の階級は中国人民解放軍の中華人民共和国元帥、同大将同様革命第一世代の高級将領限定な様です。

comandante en jefeは直訳すると最高司令官で、国家元帥と訳して差し支えないでしょうが、これは勿論最高指導者だったフィデル・カストロのみが名乗っていた階級です。弟のラウルが上級大将で、引退した兄に代わって最高指導者となっても軍階級はそのままな様ですが、キューバ軍にはこれら以外にも限定階級がある様なのです。それはcomandante le la revolucionで、直訳すると革命司令官ですが、この階級を授与されたのはラミーロ・バルデス・メネンデス、ギレルモ・ガルシア・フェレイアス、フアン・アルメイダ・ボスケの3人です。

http://www.cubagob.cu/otras_info/verde_olivo/los_tres_comandantes_de_la_revolucion.htm

このHPでも彼らトリオについて紹介されていて、ボスケ氏は同時多発テロ8周忌の日でもあった2009年9月11日に82歳で亡くなったらしいですが、肩に掲げてある階級章を見ると、少将と似ていますが、微妙に異なります。将官の場合は★に加え、キューバの国章にもある月桂樹と思われる植物で佐官と区別していますが、彼ら革命司令官の階級章はさらに同じく国章にある樫と思われる植物が見えるのが分かると思います。★自体は、大きさは将官と同じな様で、他国軍なら朝鮮人民軍の次帥に相当すると思われますが、まあ革命軍元帥と訳すのが妥当でしょうね。メネンデス氏は現在も副大統領に相当する、5人いる国家評議会副議長の1人で、共産党第一書記・国家評議会及び閣僚評議会議長(首相に相当)を兼ねているラウル氏より国家、政府、党では下位者でも軍では上位者であるねじれ現象が発生しているとも言えます。しかし、ブレジネフや金一族は自身の軍階級にもこだわったけど、スターリンはソ連邦大元帥を推戴されて、直後のポツダム会談等の際には上衣白色の専用軍服(金日成生誕105周年のパレードでも金正恩の横にそういう軍服来ていた某将領がいて、直接のルーツは1950年代のそれだったのだろうけど、これもソ連軍の影響故だったのであろう)を着た事があっても、結局1947年以降は大元帥と名乗るのを拒否し、軍服来ても元帥の階級章を付ける様になったらしいし、毛沢東も中華人民共和国大元帥の推戴自体拒否して、文革直前には階級制度そのものを廃止したし、マレンコフやフルシチョフも最高首脳となっても軍階級は中将のまま(前者にとって政敵でもあったジダーノフは大将階級で、彼の方が高かった)だった。ラウル氏もその後継者とされているミゲル・ディアス氏もまあ別に気になんかしちゃいないでしょうね。カストロ兄弟って社会主義国の指導者としてはマトモな方・・・・・・かと思いきや、弟の方は、キューバ軍って悪く言えばソ連の走狗(しかも兄は本来共産主義者ではなかったのに)として活動したアンゴラとかそれなりに実戦経験もある様だけど、その進駐軍司令官とかも粛清した「前科」もあって、カリスマ性と、個人崇拝も嫌った、私利私欲に溺れない人徳があった兄と比べてかなり不人気らしいけど。次回あるとすればまた気が向いた時にでも言及します。

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