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2017/02/21

映画「ブルベイカー」と小池劇場

先日、刑務所内での改革と挫折をテーマにした社会派映画「ブルベイカー」が午後のロードショーで地上波放送されましたが、私も見てみました。

この映画はあのモーガン・フリーマン氏も出演されていて、しかし吹き替え声優はシュワちゃん等で有名な玄田哲章氏(ブルベイカー役のロバート・レッドフォード氏吹き替えが故・野沢那智氏だったから師弟共演作でもある)で、いつもの坂口芳貞氏も出演されていたけど、配役は副主人公格だったクームス役だったのも、当時のフリーマン氏は既に40代半ばながらもまだまだ未完の大器だった事が伺えたような配役だったと言えたかもしれません。

実際中盤にそこそこ見せ場があった程度でしたが、話はシンプルです。州政府から送り込まれた主人公が、食事に蛆がわいていた事もあった等劣悪な刑務所の待遇を改善しようとして、一時それは成功したかに見えたけど、賄賂等で私腹を肥やしていた抵抗勢力に煙たがられ、追放されてしまったという話です。

レッドフォード氏もフリーマン氏らと同年代なの?お世辞抜きで見た目30代後半、実年齢より7、8歳は若く見えたよだったけど、ブルベイカーは良く言えば少年の心をいつまでも失っていなかった、自分が正しいと思った事はとことんやり遂げないと気が済まない、真っ直ぐな男でした。悪く言えば、突っ走り過ぎて自分の周りが見えなくなってしまう、やや協調性に欠けた男だったのですが、彼のそんなキャラクターでは遅かれ早かれ、良くない大人の事情を抱えていた委員サイドと対立する事になったのも全く必然的でした。黒人の老囚・エブラハム、由来はかのリンカーン?(彼のファーストネームはエイブラハムである)まあ、例えば車裂きの刑とか石打ちの刑、むち打ちの刑とかで死ぬよりはまだマシだったのだろうけど、そこまでするかあ~?自分達の権益を守る為なら何でもしかねない、委員サイドと上院議員のどす黒い本性も後からじわりと効いてくる様なものがあって、リリアンも双方のパイプ役的なポジションな感じでしたが、特に気に食わない事があると声を荒げてブルベイカーを罵倒(一体いくつダメダメネタを提供すれば気が済むんだ?だけど、PKO文書隠蔽疑惑も産経にブーメラン指摘されてたのに今度は防衛省の職員を脅迫した某民進議員もこいつを彷彿とさせられた)し、彼が追放されたらちゃっかり後釜の所長職をいただいたロリー・ポークが憎たらしかった。しかし、配役の故アルバート・サルミ氏は悪役俳優にありがちだけど、リアルでは良い人だったらしく、鬱病に苦しむあまり自殺してしてしまったらしい。本作公開10年後の1990年の事だったらしいけど、この頃漸くブレイクし、最近もトム・クルーズ氏等とも共演されたりと「老いてますます盛ん」でもあるフリーマン氏とは対照的な末路だったのも何だか皮肉と言うか、悲しいものがありますね・・・・・・・・

もっとスッキリとした結末が見たかったなあな気もしないでもなかったけど、エブラハムを殺したヒューイにはしっかり報いは下されたし、委員サイド同様彼と激しく対立した事もあったクームスも最終的には彼に理解を示すようになり、囚人達もポークの訓示なんかそっちのけで彼を懸命に見送ってくれた。そして最後はついにその囚人達に訴訟を起こされ、刑務所は改善か閉鎖を迫られ、州知事も落選した旨の言及がなされていたけど、この世の中理不尽なニュースも皆無ではないながらもブルベイカーの改革が決して無駄ではなかった事もまた確かでした。と言うか、皆さんこういう話って最近良く聞くニュースの様なな気もしませんか?そうです。某元東京都都知事がまた来月3日に記者会見を開くと言ったらしいけど、都民ファーストというスローガンをもとに東京大改革を進めようとしているとされている小池劇場ですね。

やや強引ですが、この映画の登場人物に当てはめてみると、ブルベイカー=小池百合子、リリアン=小泉純一郎、ラリー=樺山卓司、エブラハム=石川雅己、ハイト上院議員=石原慎太郎、管理委員達=内田茂、高島直樹、川井重勇、高木啓、崎山知尚ETC、州知事=森喜朗、その他囚人達=東京都民ですね。アメリカ映画自体、仮想敵国およびこの出身者を事実を歪曲してでも悪役に仕立てる作品(だから、トランプ大統領がつい先日スウェーデンでテロが起きた旨の発言をしたのも驚く事では全然ない)はしばしば見られますが、小池都知事は最近何度も述べた通り、彼女にはブルベイカーの様な純粋な改革の気概があるわけではない。豊洲問題も都議選本番まで過剰な政敵バッシングと小池新党等多数派形成の為にダラダラ引っ張って、最後は自分が傷つかない様に小細工しかけた妥協策を用意するに違いない、抵抗勢力を倒す事は出来ても、その先に都民が望むような大改革は実現しないと軽く断言しますが、実際小池氏は政界進出前にはテレビ東京の経済情報番組のメインキャスターを務めていて、都知事当選直後もカンブリア宮殿等に出演していた。

そもそもまた、午後のロードショーって大抵の人は働いている時間帯の番組枠ですから多くはB級以下なクオリティの映画です。ある人なんかは某映画を「さすが午後ロード!!映画をチョイスするセンスが違いますね!!」なんて皮肉っていて、確かにこの映画は私も実際見てみたら普通に微妙な映画でしたが、このブルベイカーはレッドフォード氏の他にも、フリーマン氏はまだそれなりに存在感はあった程度な脇役俳優の一人に過ぎなかったけど、個性派俳優を多数起用していて、良い意味でたまに見られる、午後ロードらしくない映画なのです。では何故テレビ東京はそんな映画を今回上映したのか?私は正直小池知事の政治的姿勢には強い疑問を抱いていますが、道義的善悪は置いといて、いくら自民幹部が負け惜しみしても現実千代田区長選挙で内田氏をほぼ引退に追い込んで、次は中傷したりもした石原氏を豊洲問題をネタに追いつめ、このままいけば都議選も新党で過半数を占めるのは確実なぐらい小池劇場は勢いがあるのです。前述通り、テレビ東京にとっては小池知事はかっての「身内」でもありますが、テレビ東京は午後ロードという形でもその小池劇場に便乗し、千代田区議選という第一部作のヒットを祝福し、豊洲移転問題という第二部作の宣伝と完成を後押しする為にこのブルベイカーを時事的な題材として取り上げた・・・・・・・と言うのは穿った見方というものでしょうか。なれば、2020年にはオリンピックを題材とした映画をチョイスしないといけないよね?でもあり、そう言えばまた、奇しくも放送された2月16日が誕生日で、長男が暗殺された金正日も親父に粛清された甲山派が映画製作に力を入れていた事をヒントとして、映画を自分や親父の個人崇拝等に利用していましたが、小池知事にとっては「俺は歴史さえも下僕にできるッ!!」ならぬ「私は映画までも味方にできるッ!!」と言った所かもしれません。

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