« ステンゲル政権期を中心としたホワイティー・フォードの登板記録についての一考 | トップページ | 台湾、秋の祝日が復活した? »

2016/11/06

どっちが勝っても日本の進むべき道は一つ

http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20161106-00000003-wordleaf-n_ame

米大統領選>トランプ氏が支持率で猛追 逆転の可能性はあるのか?

THE PAGE 11/6(日) 16:20配信    

 いよいよ11月8日(アメリカ時間)にアメリカ大統領選挙の一般投票が行われます。支持率で急追する共和党候補のドナルド・トランプが逆転する可能性はあるのか、考えてみます。(上智大学教授・前嶋和弘)

【写真】相次ぐサイバー攻撃 関与を指摘されるロシアとトランプの関係は?

 
(1)組織力の差

 電子メール問題の再捜査決定をFBIのコミ―長官が発表した10月末以来、それまで「クリントンで確定」と思われていた選挙戦の状況が一気に大きく揺らいでいます。トランプの逆転勝利の目もあるのではないかという指摘すら、アメリカでも少し出てきました。実際にここ1週間のトランプの急追は信じられないほどであり、逆に言えば、それだけクリントンへの国民の信頼が厚いものではないことを如実に示しているといえます。

 それでも次の3つの理由からクリントンがやや有利な状況は変わりません。

 まず、組織力でクリントンは大きくトランプを上回っている点です。上述のように一般投票では激戦州をめぐる陣取りゲームが本選挙の最大のポイントです。特に選挙戦の最後の最後には、両党の候補者は選挙運動に投じる予算や時間をできるかぎり激戦州に重点的に配分し、その中でも、投票促進運動(GOTV運動)という地上戦が激戦州では大々的に繰り広げられています。投票促進運動とは、選挙に行くかどうかわからない無党派中で民主・共和いずれか寄りの層をビックデータで割り出し、ボランティアを使った頻繁な戸別訪問で投票を促す手法である。クリントンの場合、選挙資金も潤沢で組織力でもトランプに大きく勝っています。この“どぶ板選挙運動”で勝ち抜けやすいのは、やはりクリントンです。

 トランプは選挙組織が弱い分、アメリカの選挙では伝統的な手法といえる、選挙CM(空中戦)に頼っています。自分の選挙資金で賄う分もありますが、その多くがトランプを押す外部応援団であるスーパーPACが提供しているCMです。スーパーPACは候補者陣営とは直接の関係がない「独立支出」を使った意見広告を提供する政治資金の再配分機関です。

 2010年の最高裁判決で意見広告が選挙規制の枠外となることが確認されたため、スーパーPACは集めた資金を無尽蔵に投入することができるようになっています。これはトランプだけでなく、クリントン陣営でも同じですが、「直接の関係がない」とはいっても、スーパーPACは陣営に近い人物によって実際には運営されており選挙資金規正法の抜け穴となっています。トランプを支持するスーパーPACは、ここ最後の1週間に集中してトランプ批判のテレビCMの放映を連日提供し、クリントンのイメージ低下を進めています。ただ、クリントンを応援するスーパーPACも活発なので、「独立支出」を使ったネガティブキャンペーンCM合戦はどちらがトランプ有利とばかりとは言えない形です。

(2)期日前投票の普及

 クリントンが有利である2つ目の理由が11月8日の一般投票の前に投票する「期日前投票(early voting)」です。期日前投票が今年の選挙では前回の2012年選挙以上に本格的に制度化されています。今年の夏の段階で筆者が各州の情報を調べたところ、その段階で37州とワシントン市が理由を説明する条件がない期日前投票を認めています(海外在住者などの郵送による不在者投票そのものは50州で認められています(そのうち、理由を示さなくても良い州は27州に上っています)。

 報道によると、11月3日までに投票を済ませた有権者は合わせて3510万人に上り、前回の投票総数1億3000万人の約27%に達し、最終的には4割程度になる可能性もあるといます。FBIの再捜査発表前は「クリントン圧勝」というムードがありましたが、その段階でクリントンに投票した人たちもかなりいると考えられます。

 

(3)接戦になる政治文化

 3つ目の理由は、上述の政治文化です。簡単に言えば、いつもの民主党支持者は民主党候補に、共和党支持者は共和党候補にその多くは票を投じるのがアメリカの選挙です。民主党の支持者が大多数は、クリントンの電子メール問題は「大したことがないことを蒸し返している」と感じるか、あるいは「クリントンの問題はあっても、トランプには絶対票を投じない」と思っているのではないでしょうか。

 

 

 実はこの点は共和党支持者も同じです。「トランプにはついていけないことも多いが、仕方がない」「クリントンに入れるよりはマシ」と思っている共和党支持者もかなりいます。

 今年の場合、特に共和党のトランプの場合、「白人ブルーカラー層」という熱烈な支持層を発掘しましたが、共和党の穏健派は離れていったといわれています。ただ、各種世論調査を見ますと、共和党の支持母体である「宗教保守層」と「小さな政府を志向する層」の多くはトランプ支持です。

 各種調査でいつもと若干異なるのが「教育レベル」です。「教育レベルが高い層」は民主党候補よりも共和党候補に投票する傾向が強いのですが(所得と教育は相関することもあり、所得水準が高めれば、自分の財布に直結するため減税を主張する共和党候補に投票する傾向が強い)、今年の場合は「教育レベルが高い層」はクリントン支持の方が目立っています。

 いずれにしろ、かなり「いつもの大統領選挙」に近くなってきています。民主党支持者と共和党支持者がイデオロギー的に分かれる「政治的分極化」とともに、数の上でも拮抗するが近年の傾向です。今年の選挙でも最後になってその傾向が現れ、クリントンとトランプが接戦になっているといえるのではないでしょうか。

 ところで、2012年の大統領選挙でも選挙人は民主党のオバマと共和党のロムニーの選挙人の数は126も離れましたが、直前の世論調査では両者の差はほとんどなかった形です。調査にもよりますが、2012年の方が11月はじめのクリントンとトランプとの差よりも小さいものでした。

 
「まさか」はありうるのか?
 

 トランプの場合、メディアに自分がどう映るか知り尽くしています。米墨国境の壁やムスリム入国禁止、日本核武装容認など、驚くべき発言が続きました。しかし。数々の暴言をメディアで広めることで、自分の支持拡大につなげるという、型破りな手法で、ここまで勝ち進んできました。

 ただ、論じたように、最後の最後の段階では、やはりクリントンが有利です。ただ、それでもまだ「まさか」はありえるかもしれません。例えばあと数日でクリントンの健康問題、さらなる電子メール疑惑、テロなどがあれば、状況は変わってきます。そもそもトランプの追い上げのペースは驚くべきで、もし、FBIの再捜査宣言があと1か月早かったら、と考えると状況は流動的でした。

 様々なドラマがあった今回の選挙、最後の最後の結末は見逃せません。

 

 

 

------------------------------------------
■前嶋和弘(まえしま・かずひろ) 上智大学総合グローバル学部教授。専門はアメリカ現代政治。上智大学外国語学部英語学科卒業後,ジョージタウン大学大学院政治修士課程修了(MA),メリーランド大学大学院政治学博士課程修了(Ph.D.)。主要著作は『アメリカ政治とメディア:政治のインフラから政治の主役になるマスメディア』(単著,北樹出版,2011年)、『オバマ後のアメリカ政治:2012年大統領選挙と分断された政治の行方』(共編著,東信堂,2014年)、『ネット選挙が変える政治と社会:日米韓における新たな「公共圏」の姿』(共編著,慶応義塾大学出版会,2013年)

そうねえ、トランプ氏の過去の発言でもうクリントン氏でほぼ決まりかなあと思いきや・・・・・・・・某農林水産大臣の一連の発言は「軽率だけど、辞任する必要はなく、せいぜい数日謹慎する程度」だとも思いますが、メール問題、どうして私用と公務のとで分けなかったんですかね。笑ゥせぇるすまんでも喪黒の約束を破っても、イレギュラーなシチュエーションにあって、やむなく・・・・・なパターンも多々見られたけど、このメール問題もそうだったのですかね。ネガキャンや芸能人も政治利用した演説等もうアメリカを、そして世界をどうするかな為の手段が目的になってしまっていて、サンダース氏が一番良いかなあと思っていましたが・・・・・・・・日本も水道橋博士も批判していた自民総裁連続三選(ネトウヨに標的にされてしまったけど、他人に喧嘩売りまくって炎上商法にも血道をあげているたけし軍団のお仲間な誰かさんよりも何倍もマトモな事言っていると思う)も実現しそうだし、韓国も朴槿恵大統領の友人の悪行とかかなり大事になってきている。ロシアもナショナリズムを前面に押し出してプーチン王朝は続いているけど、経済等疲労していて、その他欧州各国でも移民排斥等を訴えている右派勢力が勢いを増している等改めて民主主義の悪弊とか感じられる様です。しかし、それでも相対的にはチャーチルも言っていた通り民主主義は他のそれよりも優位な政治形態だし、どっちが勝ってもアメリカの弱体化には歯止めはかからない。大した事は出来ないとも思いますが、集団的自衛権も、TPPも、憲法改正(自民の改憲草案もざっと読みましたが)も、歴史認識問題もアメリカをいっそうアテにしないで、安易な途上国へのばらまきもしないで日本がこれから改めて本当の意味で世界の中でも自立していくには、国民一人一人が幸福になるにはどのようにそういうルールとか議論して煮詰めていけば良いのか?与党・野党の垣根を越えてできる様にしていかなければいけないでしょう。ある意味日本がもっと良くなっていく大きなチャンスです。ただ彼らが失敗したとしても横から見ているだけではあまりに勿体ない。今こそ・・・・・・・です。

|

« ステンゲル政権期を中心としたホワイティー・フォードの登板記録についての一考 | トップページ | 台湾、秋の祝日が復活した? »

国際」カテゴリの記事

トラックバック

この記事のトラックバックURL:
http://app.f.cocolog-nifty.com/t/trackback/1159637/68285812

この記事へのトラックバック一覧です: どっちが勝っても日本の進むべき道は一つ:

« ステンゲル政権期を中心としたホワイティー・フォードの登板記録についての一考 | トップページ | 台湾、秋の祝日が復活した? »