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2012/01/02

ドイツ連邦軍の階級と陸軍軍服その5

http://www.deutschesheer.de/portal/a/heer/insp/geschichte/dieinspekteuredesheeres

http://www.marine.de/portal/a/marine/!ut/p/c4/DcLBDYAwCADAWVwA_v7cQv3RSpS0QgOtrq-5wx1_So-c1MWUKq64ZZnTCzc5DE7sQwMO4YNHD2jsYVoFRKNx6Qz5clPDVpbpAwYmPZQ!/

http://www.geschichte.luftwaffe.de/portal/a/geschlw/!ut/p/c4/04_SB8K8xLLM9MSSzPy8xBz9CP3I5EyrpHK9nPL49NTi5Iyccr2C1KLi_Dy9zLzigpxy_YJsR0UA3Ym9mQ!!/

上記はドイツ連邦軍陸海空各歴代総監の紹介ページ(但し、海軍総監はリストのみ)ですが、旧西ドイツ時代の冷戦末期には兵力50万近くまでいた規模の割には、連邦軍における大将(四ツ星将軍)は連邦軍総監ただ一人であり、例外的に初代空軍総監だったヨーゼフ・カムフーバーが引退直前の1961年に大将に昇進したのみです。

陸海空と救護業務・戦力基盤軍の総監は中将の指定職ですが、陸海空各歴代総監を見ると、陸軍・空軍総監はいきなり少将ポストから就任した例は少なく、1年か2年、長くても大体3年程度で他の中将ポストから就任した人が多いようです。

陸軍については、2代目のアルフレート・ツェルベルは初代のハンス・レッティガーの急死(64歳の誕生日先日でしかも、勤務室で亡くなったらしい)で就任しましたが、前職は第2装甲弾兵師団長だったのだから、大抜擢な起用だったでしょう。

レッティガー急死時点での他の陸軍中将ポストについていた主な軍幹部は、第1軍団長のハインツ・トレットナーは1ヵ月半前の1960年3月1日に就任したばかりでしかもまだ52歳と若く、第2軍団長のマックス=ヨーゼフ・ペムゼルと第3軍団長のスミロ・フォン・リュトヴィッツは既に60歳を超えていて退役直前、この時にはまだ少将の指定職だった陸軍副総監には1歳年上のヨアヒム・シュヴァルトロ=ゲステルリンクもいましたが、イマイチ決定打に欠けていたのもあったのかもしれません。(ゲステルリンクも最終的には中将で退役)3代目のウルリッヒ・デメジエールは陸海空各総監では2人しかいない、連邦軍指揮幕僚大学校長(少将の指定職)からの昇進で、スターファイター疑獄等のゴタゴタで連邦軍総監に就任していたトレットナーと、2代空軍総監、ヴェルナー・パニツキが辞任した直後の1966年には連邦軍総監及び陸軍大将に昇進しています。その後は中将ポストからの就任が続きましたが、来日経験もあったハンス=オットー・ブッデ、そして現任のヴェルナー・フリエルスと少将からの昇進(陸軍幕僚長)が続いています。連邦軍総監は64歳、陸海空各総監(救護業務及び戦力基盤軍も?)は62歳が定年のようなので、今年で58歳になるフリエルスは2016年までの任期でしょう。

海軍は規模が小さい為か、少将ポストからの就任の方が多いようです。中将ポストからの就任は過去に4人いますが、いずれも艦隊司令部司令官からの就任です。なお、海軍は大将も連邦軍創立以来4人しか出ていませんが、中将も現役は4人しかいません。

空軍は傾向は陸軍に似ています。3代目のヨハネス・シュタインホフ以降は全員中将ポストからの就任となっていますが、何とも不自然だったのは9代目のイェルク・クーバルトだったでしょう。

1981年から2年間第4空軍師団長を務めた後、7代目のエーベルハルト・エイムラー(46歳で准将、47歳で少将、50歳で中将、57歳でNATOの欧州最高司令部副総司令官就任に伴い大将)をも凌ぐ49歳の若さで空軍指揮指令部総司令官(94年以降は司令官)就任に伴い、中将に昇進。55歳になった1989年には空軍副総監とNATO・中央欧州空軍参謀長を兼任してそろそろ大将ポストに就任・・・・・と思いきや、1991年には空軍総監に就任も結局11年間も中将のまま、1994年に退役となっています。1991年にはこの年の9月で退任したディーター・ヴェラスーホフの後任で連邦軍総監、大将に昇進する機会もあったかに思われましたが、連邦軍総監は5歳年下のクラウス・ナウマンが就任しました。ナウマンは1986年に47歳で准将となってから僅か5年、それも歴代最年少で連邦軍総監に就任し、さらに5年後の1996年からはNATO軍事委員会議長を3年間務め、退役しています。ここら辺にも、何か自分の知らない人間関係とかがあったのでしょうかね。帝国陸軍でも、中将は6年以上任官して、大将に昇進する資格があるか審議されたらしい(篠塚義男は、首相になった東条英機を先に大将に昇進させるために任官期間を5年に短縮された為に中将のまま予備役となった)ですが、他にも6代目空軍総監であり、歴代では最後の国防軍所属経験者でもあったフリードリヒ・オブレサーの7年、15代目陸軍総監だったヘルムート・ヴィルマンの8年の例があります。

そう言えばドイツ連邦軍はまた、NATOに兵力の多くを提供していて、首相と国防相にはほぼ事実上指揮権がないらしいですが、連邦軍総監だけでなく、前述のNATO欧州最高司令部副総司令官、同参謀長、プルンスム統合軍司令官(1966年の、フランスのNATO軍事機構脱退以降ほぼ連邦軍の高級将校が独占)、軍事委員会議長といくつも大将ポストが用意されているのはその見返りの意味もあるかもしれません。実際、繰り返し言うように、連邦軍内での大将は、連邦軍総監ただ一人ですが、連邦軍大将が1人しかいなかった時期はごく僅かしかありません。なお、軍事委員会議長は、NATOとは別にEUにも存在し、現在はスウェーデンの海軍大将がポストについてますが、これも大将ポストです。連邦軍からはまだ出ていませんが、いずれは登場するかもしれません。

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