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2011/06/04

ドイツ連邦軍の階級と陸軍軍服その2

http://route-125.cocolog-nifty.com/blog/2011/05/post-5827.html

過去ログ「ドイツ連邦軍の階級と陸軍軍服」ですが、それなりのアクセス数を記録しているようなのでまたちょっと思った事を述べてみたいと。

同ログで述べましたが、新生ドイツ連邦軍は、将官だけでなく、尉官も上級大尉・大尉・中尉・少尉の4階級存在するのが特徴的ですが、第二次世界大戦に敗戦し、西側諸国の一員となったという事でアメリカ式の階級が採用されました。その中で最高階級の四つ星大将は、日本では統合幕僚長に相当する連邦軍総監、NATOの欧州連合軍最高副司令官、プルンスム統連合軍司令官、軍事委員会議長の4つのポストに充てられます。内ブルンスム統連合軍司令官はほぼドイツ連邦軍の最高幹部たちが独占しているのも前に述べた通りです。これらいずれかのポストに就かないで大将となったのはヨーゼフ・カムフーバーのみです。(

この四つ星大将は、ナチスドイツ時代では中将まで昇進していたアドルフ・ホイジンガーから、現プルンスム統連合軍司令官のヴォルフ・ラングベルトまで39人登場していますが、陸海空別の内訳は、陸軍29人海軍4人空軍6人と陸軍が圧倒的に多いのが分かります。

陸軍は1957年にホイジンガーとシュパイデル空軍は1961年にカムフーバーが授与されましたが、海軍は、初の海軍大将は、ナチス時代は下級将校として活躍し、第5代連邦軍総監に就任したアルミン・ツィンマーマンでした。1972年の事で、連邦軍発足から15年以上経っていました。2人目はツィンマーマン同様ドイツ国防軍での所属経験があったギュンター・ルターで1980年に海軍出身では初の欧州連合軍最高副司令官に就任、2年間務めました。3人目は、ディーター・ヴェラースホフで1986年に連邦軍総監(このポジションとしては初の非ドイツ国防軍所属経験者)に昇進、この間ドイツ統一等に直面しています。彼が1991年に退役した後の4人目ですが、2002年にライナー・ファイストが欧州連合軍最高副司令官に就任しました。しかし、彼らはいずれも短命で、ルターは75歳まで生きましたが、ヴェラースホフは72歳、ファイストは2007年に62歳、ツィンマーマンは59歳で亡くなっています。つまり、存命の海軍大将は2011年現在いないわけです。海軍総監では、初代のフリードリヒ・ルーゲと2代のカール=アドルフ・ツェンカーが共に91歳まで長生きしたのとは対照的です。(ルーゲは流石にドイツ統一までは見る事は出来なかったが)

空軍ではカムフーバーが1962年に66歳で退役した後、ヨハネス・シュタインホフが第3代空軍総監を経て、1971年にNATO軍事委員会議長に就任、2人目の空軍大将となりました。3人目はハラルド・ヴストで、急死したツィンマーマンの後任として第6代連邦軍総監に1976年に就任、空軍出身としては初の連邦軍ナンバー1となりましたが、官僚との対立等で更迭されています。4人目が1987年に欧州連合軍最高副司令官に就任したエーベルハルト・エイムラー5人目が第13代連邦軍総監となったハラルド・クヤート6人目が2004年にプルンスム統連合軍司令官となったゲルハルト・べックで、エイムラー以下3人の空軍大将は現在も存命しています。

最も数の多い陸軍は、ホイジンガー・シュパイデル以降は1960年代に5人、70年代に6人、80年代に5人、90年代に7人、そして2000年以降は5人授与されていますが、現役の大将(2人)であるフォルカー・ヴィーカー(連邦軍総監)とウォルフ・ラングベルト(ブルンスム統連合軍司令官)はいずれも陸軍出身です。圧倒的に数が多いだけあって、1957年から2011年現在まで殆どの期間、現役陸軍大将は存在しているようで、空位となっていたのは連邦軍総監を務めていたヴォルフガング・シュナイダーハンが不祥事で途中辞任してから後任が正式決定するまでの1ヶ月弱にすぎないようです。

その大将の次に高位な三つ星中将ですが、連邦軍副総監、陸海空軍各総監、陸軍副総監、戦力基盤軍総監、救護業務軍総監(但し連邦軍副総監が兼務)、陸空軍各指揮指令部司令官、海軍艦隊司令部司令官、救護指揮指令部司令官、衛生局局長、戦力支援司令部司令官、出動指揮指令部司令官、介入戦力作戦指揮指令部司令官、NATOでは欧州合同軍司令官、第一ドイツ=オランダ軍団長と分かっている限りでは17ものポストに充てられているようです。結構限定されている(常置は連邦軍総監のみ)大将と比べるとかなり多い。中将以下の人数は確認していませんが、少将とはそんな変わりないのではないだろうか?

なお、旧東ドイツ国家人民軍では、旧西ドイツ時代からの連邦軍大将・中将に相当する階級は上級大将と大将(准将は設けられなかった)で、やはりソ連式の階級が採用されていましたが、上級大将は国防大臣・国家保安大臣・ドイツ人民警察長官のみに充てられたポジションで5人しかいなかったようです。ドイツ統一以前の連邦軍大将は26人(陸軍19人・海軍3人・空軍4人)いましたから、さらに少ないのが分かります。大将も、マルクス・ヴォルフやヴェルナ・グロスマン、ヴィルヘルム・エーム、ホルスト・シュテッヒバルト、フリッツ・シュトレーレッツ、ホルスト・ブリュンナー、テオドール・ホフマン、ヴォルフガング・ラインホルト等11人しかいませんでしたが、副国防大臣・国家人民軍陸海空軍各総司令官・参謀総長の他には悪名高かったシュタージの一部最高幹部のみに充てられたようです。ワイマール共和国時代も、上級大将は制度上は設けられていても、実際に授与された人はいなかったらしいですが、元帥も多数登場していたプロイセン及びナチス時代とは対照的なのが分かります。

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