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2010/12/30

到底プロレベルではなかった「KAGEROU」とポプラ社が失ったもの

イケメン俳優として一時代を築いて・・・・・・「いた筈」の水嶋ヒロくん、結婚のトラブル等も経て、本名斉藤智裕名義での小説デビュー作、「KAGEROU」、良い意味でも悪い意味でも内容等気になる所があったので私もamazonで購入して、冬休みも利用して読んでみました。しかし・・・・・・・・・

絵に描いたような転落人生を辿っていた、自殺願望の中年男が主人公だったけど、良い点としては、読む事自体はそんな時間はかからない事でしょう。しかし、それよりも悪い点の方が全然目立つと言うか、人物描写も、世界観も、話の展開も全てチグハグでこの作品ならではのウリが全く見出せず、かつテンポが悪かったですね。

特に人物描写については、この中年男、大東某のオヤジギャグも全然笑えず全く余計だったし、そんな彼に、結果的に心臓を提供される事となる天木茜が好意を抱く所もご都合主義的。京谷も、大東とはじめてあった時の講釈等ミョーに理屈っぽかったのが鼻についたけど、訴えかけられたものは皆無に等しかった。「人の命」をテーマとしたかったようだけど、先の展開も容易に読めたし、残念ながら延々と200ページ以上も描き続ける必然性は無く、全然扱いきれていなかったと評して差し支えないでしょう。

ぶっちゃけamazonでのレビューを読んでいる方が何倍も面白い(ここでのレビュアーは基本的に寛容で、星二つ以下の総合評価なんてよほどの駄作じゃない限り付かないのではと思うのだが・・・・・・・)というか、作品としても100点満点なら10点程度の評価しかつけられないのだけど、それ以上に残念だったのがポプラ社の対応だったでしょう。

ポプラ社と言えば、ズッコケ三人組やかいけつゾロリシリーズ等良質な児童書を出版してきた大手というイメージが強かったけど、芸能人としては迷走していた水嶋ヒロくん、いや斉藤智裕くんを利用して誰にでもすぐ分かる大賞出来レース等の「嘘」で一時的な利益をあげる事には確かに成功した。ポプラ社としては「してやったり」だったのだろうけど、それとは引き換えに、そんな金等の利益では変え難い「信用」を失ってしまった。そして、その信用を今後取り戻すのは容易ではないけど、まさに悲劇であります。

そういう意味では、執筆に当たって映像化を意識してもいたらしい(このレベルでは全くおこがましいとしか言い様が無いのだが)斉藤智裕くんも、さらに印象が悪くなるのは否めないと思いますが、そんな出版社の「大人の事情」で利用された彼も、また被害者であると言えなくも無いでしょう。現状のレベルでは、2作目は1作目のようには売れる可能性など限りなくゼロに近い。これは自信を持って断定できますが、俳優時代も実は何気に勘違い発言も目立った彼、茨の道はまだまだ続くでしょう。次回作は本当に賞レベルとまでは行かなくとも、せめてプロレベルであると自信を持って評価できるような作品を描ける様に、心を改めて入れ替えて頑張ってほしいものだが・・・・・・・・・・

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