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2009/09/27

過大評価されている選手と過小評価されている選手(MLB投手編)

まず過大評価されている選手ですが、私が代表格と思うのはサンディ・コーファックスです。確かに最後の5年間の成績は超一流でした。打者の正確な価値を示すのが打率なら、投手は防御率と言われていますが、その5年間いずれもナショナルリーグ全体のそれよりも2回り前後以上(コーファックスの防御率は62年から2.54、1.88、1.74、2.03、1.73.ナショナルリーグは4.48、3.81、4.01、4.03、4.09)良い数字だったのです。(勿論この5年間いずれも最優秀防御率のタイトルをとっている。)しかも、サンフランシスコジャイアンツと熾烈な優勝争いをした1962年以外はドジャースの打線はそれほど強力ではなく、彼やドン・ドライスデール等の投手陣に負う所が大きかった。

しかし、そうした絶頂期の「凄さ」を認識した上で言わせて貰うのですが、彼を「史上最高の左腕」とまで評するには特に勝ち星が足りないです。彼は日本で言えば、江川卓に似ていると思うのですが、200勝以上の投手が100人以上いるMLBの中で、彼の勝ち星は165勝に過ぎません。現役ではランディ・ジョンソン等40歳を過ぎても一線で投げている投手は全然珍しくないですが、彼が一流以上の成績を残したのは1961年も含めた僅か6年間です。結局の所、表面上の成績では衰えた姿を見えないで絶頂期の内に引退した事、引退後もマスコミ嫌い故にあまり公の場に姿を表さない事などが過大評価されている要因となっていると言うか、もっと悪い言い方すれば要領良かったのでしょうね。山口百恵を御覧なさい。もっと良く分かると思います。ドライスデールとコーファックス、どちらが上だったか?勝ち星・奪三振数はドン・サットンに次ぐ球団2位、連続無失点記録も樹立(後にオーレル・ハーシュハイザーに破られる)、2桁勝利回数も13回で、生涯防御率もコーファックスの2.73とそれほど遜色ない2.95なドライスデールの方が明らかに上だったと思うのですが・・・・・・・・・・医者からも「このまま投げ続けていれば日常生活にも支障をきたす。」とまで言われていたらしいし、31歳の若さで引退したコーファックス氏の判断は決して間違っていなかったと思います。寧ろ、やめてからの方が人生長いのだから賢明な判断だったでしょう。しかしまた、つくづく「たら、れば」論になってしまうけど、1966年に引退しないで成績落とした状態であと数年続けていれば一発での殿堂入りは微妙だったんじゃないですか。ファンの人はこんな事色々言われたら面白くないでしょうが、同胞のハンク・グリーンバーグみたいに数回は落選していたでしょう。せめてあと3年はそうした絶頂期レベルの成績を続けて残していて、ペドロ・マルティネス等並み(220~230勝程度)まで勝っていればまた話は違っていたとも思いますが。

逆に過小評価されている選手の代表格はジム・カットとバート・ブライレブンだと思います。ジム・カットは、セネタース-ツインズという地味なチームでプレイしていた期間が長かった事・キャリア全体では25年も投げていた事(本当は凄い事なのだけど。)等がその要因ですが、2桁連続勝利16回(途切れた後も20勝以上を2回達成している。)、ゴールデングラブも16年連続受賞、勝利数(283勝)だけではなく、登板試合数・奪三振数・投球回数等も長いMLBの歴史の中で歴代50位以内に入っています。また、ツインズだけでなく、フィリーズやヤンキース、カーディナルスでも地区優勝に貢献していて、カーディナルスでは既に44歳とピークは超えていましたが、17年ぶりにワールドシリーズに出場して、4試合に登板、初の世界一に貢献しています。

成績は間違いなく超一流、コーファックスより118勝も多く勝っているのに、未だに殿堂入りしていません。というか、記憶が曖昧なのですが、確か既に殿堂入り選出の資格すら失っています。(間違っていたら恐縮です。)ドライスデール以上におかしい話で、彼は日本では梶本隆夫に似ていると思うのですが、間違いなく「過小評価されている投手」トップ5に入ります。

ブライレブンはそのカットがエースとして脂が乗っていた時に入団したのですが、いきなり2桁勝利をマーク、22年間で287勝し、奪三振数は現在も歴代5位、パイレーツ(1979年)と、その後インディアンズを経て戻ったツインズ(1987年)の両リーグで世界一にも貢献しました。負け数も250と多いですが、3年間在籍していたに過ぎなかったパイレーツ以外では中下位チームに所属していたのを多少は割り引く必要はあります。流石に資格初年度で殿堂入りというのは、逆に過大評価かもしれませんが、ブライレブン以外に3000以上奪三振をマークした14人の引退選手は皆殿堂入りしています。しかし、ブライレブンは2009年も得票率は62.7%に終わりました。チームメイトでもあったカットほどではないのせよ、彼もまた明らかに過小評価されています。

その他は、ハンク・アーロン等とチームメイトであったフィル・ニークロもやはり過小評価されていると思います。ナックルボーラーの名手でありましたが、40歳以降で121勝も挙げています。これはナックルボールが肩に負担がかからない事が大きかったのですが、反面コントロールはかなり難しく、盗塁も許しやすい等使いこなすにはかなり高い技術が要求されます。(現在でも、松井秀喜も苦手とするティム・ウェイクフィールド等ごく少数しかいない。)そして彼も歴代16位の318勝(弟のジョーも221勝している。)を挙げたのですが、やはり資格初年度の引退6年後の殿堂入りはならず、10年後の1997年にやっとその栄誉を受けました。あとはトミー・ジョンですね。メスを入れたらもう復活できないジンクスみたいなのを破って、日本の村田兆治にも良い意味で影響を与えたのに・・・・・・・・・どうもMLBはコーファックスとか一部を除いた投手に対してそういう殿堂入りとか厳しい感じもします。以上であり、今回はMLB投手編ですが、MLB野手編などはいつになるかはまだ分かりません・・・・・・・と言うか、もうこれっきりにします。ブライレブン氏はその後2011年に野球殿堂入りされたようですが、今更ながらもこの場を借りて「おめでとうございます」と申し上げさせていただきます。(※2016年9月某日一部再編集実施。)

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