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2009/09/20

巨人に意地を見せた阪神と記録的な大失速に泣くヤクルト

今年の巨人は、阪神に5カード連続の負け越しで、最終戦には勝ったものの、対戦成績は11勝11敗2分のタイで完全優勝は阻止されてしまいました。これで2000年代は巨人・阪神は勝ち越し回数がお互い4回、(巨人2000~2002、2008。阪神2003~2005、2007。)タイが2回(2006、2009。)として、同年代の「伝統の一戦」は終わりましたが、阪神が同一年代で巨人に4シーズン以上勝ち越したのは実に1940年代以来、つまり2リーグ制が始まってからは初めての事なのです。全シーズン負け越した1990年代とは対照的であり、名実共に「伝統の一戦」が復活したと言えるのですが、それでも2リーグ制が始まってからは、勝ち越したのは10シーズン、つまり6年に1回の割合で、ドラフト制導入後に限定しても、9シーズン、5年に1回の割合にすぎません。さて、2010年代も真の「伝統の一戦」は続くのか?やっと3位に上がったとはいえ、今年の阪神の戦いぶりを見ていると、その可能性は低そうな気がするのですが・・・・・・・・・・

阪神は意地を見せているけど、逆にアンチ巨人から袋叩きになりそうなのが、ヤクルトです。横浜に勝ち越して、やっと連続カード負け越しを球団ワースト記録の12で止めたと思ったら、今日も高橋尚に2年5ヶ月ぶりの完投を許して、本拠地であっさり3連敗、神宮球場での連敗記録も、投高打低だった当事、プロ入り最低の打率に終わった(それでも、打率ベスト10入りは果たしたが。)長嶋茂雄の打率よりも勝率が低かった(.264)1970年(昭和45年)の記録に並んでしまいました。巨人戦9年連続負け越しは既に確定していますが、今日の敗戦で今年も2桁の負け越しも確定してしまいました。

後半戦の勝率は未だ2割台で、過去にも、何とか3位タイでターンも終わってみれば最下位、宇野光雄監督の辞任と相成ってしまった1960年(昭和35年)や、名将・三原脩を招聘し、前年の最下位独走から2位でターンして、躍進したかと思われたが、最後は田淵幸一が前年の死球禍のためにフル出場できず、貧打極まれりな阪神にも抜かれて2年連続最下位に終わった1971年(昭和46年)のようなシーズンはありましたが、今年の失速振りは・・・・・・

ヤクルトの黄金時代は1990年代だったのは周知の通りですが、それは「球史に残る名捕手・古田敦也&外国人打者頼み」による所が大きかった。実際、1990年代~2000年代前半のチーム成績は彼らの成績にほぼ比例していたのです。そして、古田が2000本安打を達成するも、衰えが明らかとなった2005年には連続Aクラスは4年でストップ、選手兼監督となった翌年は、Aクラス入りはしたが、負け越し、そして2007年は21年ぶりの最下位で、巨人5年ぶりのリーグ優勝を目の前で見せ付けられる屈辱も味わい、古田も現役引退&監督退任となりましたが、野村ID野球を唯一実行できた彼の退場は、同年西武ライオンズが26年ぶりにBクラスに転落した事と同様、「一つの時代の終わり」を象徴するものでした。

新時代は始まり、高田繁監督を招いた去年、スタートこそ「史上初の対優勝チームに最下位チームが同一カード3連勝」という快挙を成し遂げる等幸先良かったのですが、この開幕カードが現時点では「最後の対巨人戦勝ち越しカード」であり、若手選手の台頭・五十嵐亮太の復活等明るい話題も見られながら、巨人戦に6勝18敗と大きく負け越した事が響き、得失点差で上回っていながら、順位を一つ上げるのが精一杯とチグハグした戦いに終始しました。そして今シーズンは、プレーオフ出場はもう確実と思われたら、後半戦の「記録的な大失速」で、去年と同じパターンになりつつあります。

ヤクルトにとって、さらにトホホなのは広島と並ぶ、「人材派遣球団」と化してしまっている事です。特にその巨人に、ラミレス・グライシンガー・ゴンザレス等を放出して、彼らはいずれも「巨人の優勝に無くてはならない存在」として大活躍しているのですが、巨人以外にも、稲葉篤紀は日本ハムでリーグ連覇、「日本ハム」としての初の日本一に貢献して、今年も、去年から藤井秀悟と再びチームメイトになりましたが、2年ぶりのリーグ優勝は秒読み体制に入っているし、岩村明憲は、今年は後半戦の大型連敗等古巣ばりの失速で、5割維持が精一杯なようですが、去年のタンパベイレイズ初のリーグ優勝に貢献しました。石井一久は、ドジャースで、日本でのプレイ経験もあったトレーシー元監督の下で2004年の地区優勝に貢献した後、古巣に復帰しましたが、僅か2年で西武に移籍、4年ぶりの2008年日本一に貢献しました。高津臣吾も、2004年にホワイトソックスに入団し、1年目は好成績を残したが、彼は2年目では研究されたのか、救援失敗が続き途中で解雇されています。チームがその年に88年ぶりの世界一になったのは皮肉なのだが・・・・・・・

石井共々古巣復帰した高津は、結局2年間ともぱっとしない成績に終わり、韓国を経て、メジャー再挑戦をしているようですが、逆にヤクルトが補強した選手は、外国人選手は、ケビン・ホッジスとアダム・リグスは成績が良かったのは1年だけで、ノーヒットノーランもやってのけたガトームソンは年俸でゴネてソフトバンクに放出(ただし、目立った活躍は出来ず、今年は韓国の起亜タイガースでプレイしている。)、ガイエルも、過去ログでも言いましたが、今年もMVP級レベルとまではいっていません。外国人以外にも鈴木健も結局尻すぼみに成績が低下してしまったし、初のFA補強となった相川亮二も所詮Bクラス常連チーム捕手の補強だし、トレードで獲得した一場靖弘も、戦力になっていないのです。

来週前半は、広島との3連戦で、ヤクルトとしては最低でも勝ち越さなければいけないですが、新時代を迎えたヤクルトに必要とされているのは、「外国人打者頼みからの脱却&対巨人コンプレックスの克服」だと思います。前者については、西本幸雄監督時代以降の近鉄にも同じことが言えましたが、結局克服できないまま消滅してしまい、合併したオリックス・バファローズにもそれは受け継がれているのですが、彼らに頼らない生え抜きの4番打者の育成が特に急務と思われます。後者については、かって1978年に初優勝した時の広岡達朗監督&森昌彦コーチ(当事)コンビのような指導が必要だと思います。高田監督も、あのV9戦士の一人(入団したのはV4からだが。)ですが、そういう指導があまりやっていないように思えます。

阪神とヤクルト、2000年代の対巨人戦戦績はまさに対照的なものとなってしまいましたが、2010年代はどうなるのか?まだ今シーズンは終わってはいませんが、改めて注目してみたいと思います。

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