「ヱヴァンゲリヲン新劇場版序」の簡単な感想
先週の3日、「金曜ロードショー」であの「新世紀エヴァンゲリオン」の劇場版作品の一つ、「ヱヴァンゲリヲン新劇場版序」が放送されていましたが、私も先日やっと見終わりました。
まず思った事その一.「主人公・碇シンジ」についてですが、複雑な家庭環境、ネガティブで自虐的なシンジ自身のキャラクター、エヴァとの葛藤等自分の存在価値などに悩みながらも、エヴァと共に戦っていく姿とか相変わらずよく掘り下げられていたというか、訴えかけられたものは大いにありました。従来にはあまり見られなかった主人公像だった事もあり、「シンジ=へタレ」という声も聞かれますが、それは表面的な見方だと思います。このアニメを見た時、自分はシンジとは丁度同世代でしたが、受け流すのが下手な不器用な少年だったというか、「こいつは自分がちゃんと見守ってあげなければいけない。」という気にさせてくれる、「ある種の共感」というものを抱かせてくれる特異な(良い意味で)主人公だったのではと思います。特にミサトの命令を無視した後、思うがままに色々歩き回ったシーンとかは味わい深いものがありました。
声優の緒方恵美氏の熱演も勿論賞賛に値するものでした。叫ぶ某シーンでは、力を入れたあまり気管の火傷を患われたらしいですが、それはそれだけ同氏が「並々ならぬ、誇るべき役者魂」を確かに有されている事の証明に他ならないでしょう。それには本当に敬意を表したい思いです。
思った事その二.は「ハイクオリティなCG技術」です。公開された時点で既にTVアニメ版放送終了後10年以上経過していましたが、躍動感あふれたというか、「使途」の形態変化共々ストーリーを盛り上げる上での香辛料としてこれも欠かせなかったと思います。
思った事その三.は、「ストーリーの唐突な結末」についてです。TVアニメ版では1話限りの登場ながらも、そのミステリアスなキャラクターなど強いインパクトを炊きつけた渚カヲル少年が早く登場しており、しかも既にシンジの存在も知っていました。TVアニメ版も、あの終盤の展開は賛否両論(いきなりシンジとその他キャラが問答みたいな事をやっていたけど、思わず苦笑させられた。)を巻き起こしましたが、本作は彼の存在を明らかにした所で終わりました。最初は「えっ、もう終わり?」と思ったけど、これも巧みな挿入だったと言えます。
思った事その四.は「主題歌」についてですが、宇多田ヒカルちゃんの歌は、本編と比べるとどうしても凡庸だった事は否めなかったのではと思います。その彼女の才能ゆえにハードルとか高くしてしまうからそう思うのかもしれないけど・・・・・・・・
以上ですが、このシリーズの日本アニメ史における位置付けとか改めて認識させられた格好だったと言うべきでしたね。続編の「破」は公開開始してまだ2週間しかたっていませんが、劇場版独自のストーリーなどが展開されているようで楽しみですね。というのも、映画館ではなく、家でゆっくりDVD等で見させてもらいたいと思っているので・・・・・・・
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