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2009/03/16

「ロックマンワールド5」とナンバリングシリーズへの影響

平成6年に永らく「最後のファミコングラフィック」作品であった、「ロックマンワールド5」が発売されました。本作は、今までどおり5ボスと6ボスがロックマンの前に立ちはだかる・・・・・・・と思ったら、ワールドシリーズ最初にして最後のオリジナル作品でした。そう、スペースルーラーズなる、8体のボス達が立ちはだかるが、ロックバスターは彼らには効かず、代わりにロックンアームという新兵器を携えて、ロックマンは壮大な宇宙で5度目の戦いに挑んだわけです。ナンバリングシリーズが、チャージショットと特殊武器の両立に悩み始めた頃、ワールドシリーズでは既に前作の「ロックマンワールド4」から、前者とは違った方向性が試みられていましたが、このロックンアームをそれをさらに推し進めたものであり、特定のステージに隠されている、あるアイテムを探す事で強化できました。

そして、そんなスペースルーラーズ、弱点相関は中ボスであったアースを含む、特殊的なもので、倒して得られる特殊武器も、今までの本家シリーズとは一線を画した武器が多く見られたのも、そのような方向性の一つでした。特にブレイクダッシュとか何気に後半戦以降はよくお世話になったものです。スナッチバスターも体力の少ない時は役に立ちました。ただ、新サポートキャラのタンゴは空気だった印象は否めなかったと思います。

ストーリー面では、中間ステージではイエローデビルのオマージュが見られたり、歴代ロックマンキラーと再戦する事になったりなどの要素も見られましたが、特筆すべきは「ワイリーは黒幕ではあるが、ラストボスではない」意欲的な試みで、その真のラストボス、サンゴットはまさにラスボスに相応しい強さで、大いに盛り上げてくれました。そして最後のやりとり。サンゴットを優しく気遣い、熱くロボットの在り様を語ってくれたロックマンはまさに「黄金の精神」の持ち主だったというか、その姿には打たれずにはいられませんでした。本当に「宇宙まで駆け抜けてよく頑張った!!感動した!!」(笑)と言わんばかりだったかもですね。

他にもBGMでも、殆どハズレはなく、特に最後のワイリー要塞ステージは、「ワールド」シリーズでの終幕を飾るに相応しい、もの悲しいがクールなBGMで、これは例の「億千万」かそれ以上の所謂「神曲」だったと思うのですが、繰り返し言うように一般的に2が「最高傑作」と言われているナンバリングシリーズとは良い意味で異質な方向性を見出し、確立させた「ロックマンワールド5」こそが、「ロックマン」本家シリーズの完成形で、シリーズ最高傑作であると私は思います。(タンゴが空気、クイントの行方が最後まで明かされずと残念な点も僅かにはありましたが。)

そして、このワールドシリーズ完結と共に、ロックマンも活躍の舞台をスーパーファミコン等の上位ハードに移しながら、ナンバリングシリーズはなお続けられていったのですが、同シリーズに与えた影響は何だったのか?過去ログで述べた事とも一部重複してますが、①前半・後半ボスの独立②ワールド1での「ロックマン2」ボスステージカット③全く風呂敷がたたまれなかったワールド2でのクイント④ワールド4で登場したパワーチップシステム⑤ワールド5でのワイリーの位置づけ。他にもワールド5での特殊武器の傾向は、「ロックマン8」でもいくらか受け継がれましたが、主な点はこの5点だと思います。

①は、「ロックマン7」、「ロックマン8」でもこのシステムは受け継がれましたが、果たしてそれでこの2作に得たものはあったのでしょうか?特に「ロックマン8」では、間の中間ステージでは新キャラであった筈のデューオとの戦い・アニメーションを交えたデモシーンなどを挿入しましたが、ロールの衣装よりももっと彼の掘り下げに力を入れれば良かったのにでう。

②は「ロックマンワールド」のログでも述べたとおりですが、後のPS復刻版や「ロックマン&フォルテ」における、BGMの中途半端なアレンジ(前者はアーケード版の使いまわし多し。)などの所謂「やる気の無さ」も、これに通ずるものがあるかもしれません。当時は、「ロックマンX4」がグラフィックや、ゼロのバックホーン等の力の入れようの割には売上枚数は芳しくなく、「ロックマンDASH」シリーズも赤字とシリーズを取り巻く状況は厳しいもの(これで「ロックマンエグゼ」が売れなかったら、Xシリーズは5で完結していただろう。エグゼはアニメ版しか見たことは無く、面白いとは言いがたい代物であったけど・・・・・・)でしたが、これこそが「本家シリーズの分岐点」であり、「ロックマン2」への過度の神聖視及びそれが悪い形で具現化された「ロックマン9」登場の大きな背景の一つです。

③は残念だと言いましたが、これも「ロックマンワールド2」のログで述べたとおりです。その「ロックマン9」でロックマンの受けた仕打ちとかネタとして見てもやはり笑えない。

④は、これも過去ログでも度々触れましたが、そうしたパワーアップパーツをネジにするのはいいのだけど、「ロックマン8」でその入手できる数を限定してしまった事だけでなく、「ロックマン&フォルテ」で特殊武器の燃費を悪くしてしまったのも、そうしたシステムを免罪符にした、「ゲームの香辛料足りうる新要素でファンを惹きつける際に生ずる、副作用としての理不尽な制限」というジレンマだったのです。これは「ロックマンロックマン」まで悩まされる事になったのですが、その次の「ロックマン9」での、ロールの顔の形をした「コスチューム」なるアイテムで・・・・・・彼女が好きなのは勝手だけど、だったら最初から8衣装で登場させれば良かったのにと言うか、力の入れどころがずれていたのには今も違和感が拭えません。

⑤は、アースがワイリーの事を「あの御方」と呼ぶシーンが見られ、プレイ当時は「あの親父、そんなカリスマ性あったっけ?(笑)」とネタとして笑えたけど、これも「ロックマンXシリーズ」のログで述べたとおり、ワイリーを、本家までではなく、「ロックマンゼロ」シリーズ(これも正直存在意義に疑問を感じているのだが。)までのストーリに大きく関わった様ですがさらにその後の「ゼクス」シリーズはどうやら打ち切りらしく・・・・・・・アドベントの方はシリーズ20周年の記念の作品だったはずですが・・・・・・・

他にも、クイントやタンゴはまた、半ば黒歴史認定されている、「ロックマン&フォルテ」のワンダースワン版にも登場しましたが、要するに「ナンバリングシリーズとは別の方向性を進み、確立させ、最終進化に至ったワールドシリーズの方向性が正しく受け継がれていないのではないか。」という事なのです。

「ロックマン9」も「ストリートファイターⅣ」も、一時的な中興に過ぎないのか?それとも本当の意味での方向性を見出せるのか?いずれ答えは出てくるのでしょうが、「ロックマン」本家シリーズについて言えば、ファミコン・ゲームボーイ時代の終焉以降同シリーズが失ったものは大きく、現在も殆ど取り戻せていないそれを取り戻すのは相当なエネルギーが要ると思います。今までも何度も言ってきたように、確かに「2」は名作だけど、カプコンや一部ファンは必要以上にシリーズの歴史の中で大きく位置付け過ぎです。ワールドシリーズが5で終わらず、今度は「5」・「6」のボスキャラを登場させた6も出ていたらまた話は違っていたかもしれないですけどね。

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