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2009/01/27

「ロックマン8」とロールヒロイン化の進行

「ロックマン8」はようやくプレイステーション・セガサターンに進出したシリーズ8作目ですが、「ロックマン」シリーズの迷走を決定的なものとした「負の遺産」となってしまった様に自分からは見えます。なぜかそう思うか?それは1の所でも述べましたが、「ロールヒロイン化」が蒋介石の言う「軽い皮膚の病気」から「重い心臓の病気」へと進行したからです。

そもそも、ファミコン・ゲームボーイ時代までは登場しても、1シーン程度(番外の「ロックボード」は例外だが。)の登場でした。ところが、7では特殊武器ゲットの際、ロックと、全くピントがずれたやり取りをしていて、この時点で「どうしたんだ!?カプコン?」と突っ込まずにはいられなかったけど、この8では、アニメーション導入に伴い、彼女の衣装はそれまでのワンピースから、アニメを意識した衣装にモデルチェンジされ、ロックマンのサポートに尽力する等さらに出番が増え、さらに「ヒロイン化」されていったのです。

この「ヒロイン化の進行」について、あるファンの方は以下のような考察をされていましたが・・・・・・・

「度重なるワイリーの世界制服を阻止すべく、幾度も戦いに向かった兄ロックが傷つく姿を見て、何もできない自分(ロール)が辛く感じるようになり、いつしかその良心回路はそのジレンマに過負担をもたらす事となった。ワイリー7度目の世界征服と相成った『ロックマン7』でのロックとの会話などのエピソードはその表れであり、おそらくそれを見たライト博士がハードディスクの交換を施し、かくして新型ロール・ライトが登場したのである。」

「『ロックマン』シリーズもロールちゃんも20年間愛され続けている。これまで長い間ファンの新規開拓をしながら愛され続ける事は大変な事である。だから、ロールも彼女の設定そのものが変わってきたが、それはその時代にはその時代にあったキャラクターが必要と言う何よりの証明である。」

確かに一理ある所もあります。こうした「ゲーム本編には描かれていない、ロールの心の葛藤」があったのは想像に難くなく、ファンの単なる妄想では決して無い事は私にもよく分ります。もう一つの「時代にマッチするキャラクターの存在の大切さ」という考え自体も正論です。

しかし、そうした葛藤の描写も、キャラ自体の存在も許容されるのはあくまで「その登場ゲームをプレイする上での本質を崩してはいけない」範囲にとどまります。20年間愛され続けているといっても、一方のアクションゲームの雄、「スーパーマリオ」シリーズは実写映画版の失敗や任天堂自体の、プレイステーションなどの登場による後塵拝し等もありましたが、今なお任天堂はその技術力等を活かし、数多くの「本当のプレイヤー達」を魅了してやみません。

「ロックマン」シリーズはどうか。本当の「栄光の時代」は、大作の一つ、「ロックマンワールド5」や本家1~3までを纏めてリメイクした「ロックマンメガワールド」がリリースされた、平成6年までの7年間に過ぎないと私は思います。それ以後は次第に迷走している印象しか感じられませんが、それはカプコンがこうした本質を崩してはいけないというルールを忘れ、「ロックマン2」への必要以上の神聖視等ファン共々あさっての方向に向いてしまったからであります。「ロックマン」は断じてヒロイン萌えゲームなどではない。人類の平和の為に戦うロックマンの姿を見ながら、「覚えるたびに巧くなる」醍醐味を知らしめてくれる名作アクションゲーム(の筈)と確信して疑わないですが、ロールの方が「本当の8の目玉」キャラであった筈のデューオより存在感があったなんて、普通に考えればおかしい話でしょう。「複数の役者が一人の芸名を共有している」というのは流石に過大評価ですが、小杉十郎太氏の好演(彼の他に、主演の折笠愛氏等声優陣は全体的に及第点だったと思います。ライト博士役の飯塚昭三氏や、フォルテ役の檜山修之氏みたいに声質的にややあってない方もいましたが。)が無ければ、もっと空気キャラになっていた可能性だってあったのです。そう言えば、セガサターン版のみに登場したカットマンとウッドマンも、BGMアレンジはやる気ないわ、声優は棒読みで下手だわとほんとに取ってつけただけな追加要素(しかも、ウッドマンは何故かしゃべり方が力士風だったし。)でしたが、ロールに力を入れる余力などあったのなら、デューオを「謎のロボット」という、ブルースと被る設定などにしないで、当初の構想どおりコサック博士製作という設定の下、真面目にキャラを掘り下げていくべきだったのです。そうでないと小杉氏も報われないと言うか、非常に失礼な事なのです。

しかし、現実は今は亡き鈴置洋孝氏のTVCMナレーションも功を奏さず、アニメーション・主題歌・声優・新キャラ等と「名作となる素質がありながら、それらを活かしきれなかった迷作」となってしまったのです。ゲーム自体も、エネルギー缶等が一時廃止されてしまいましたが、中間ポイントを超えれば武器エネルギーが全回復したり等それらが無くてもクリアできるような難易度の調整等配慮されてました。しかし、ラッシュはストックアイテムみたいになってしまって、6ではチャージショットを強化しすぎた様に、今作ではまた彼を強化しすぎた反動が表れてしまいました。(ラッシュボンバーやラッシュチャージャー等初心者救済策があったのも無視できなかったとは言え)特殊武器は個性は強かったけど、決定打としてはもう1つ弱かったかも。ロール声優の小西寛子氏は21世紀を待たずに表舞台から姿を消しましたが、「ロールヒロイン化」の悪影響は今もなお、少なからずカプコンやファン等に垣間見られます。ロールには恨みはないけど、どうも力の入れ所がズレている様に見えます。

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